王子と社長と元彼に迫られています!
「冗談だよ。下着は濡れてない。そして多分それもコンビニには売ってないだろ。」
「あ、そ、そうですか。」
「でも精神的な苦痛を受けたから、後日改めて埋め合わせをしてもらう───お前の全部で。俺の心の傷は金じゃ埋められないからな。だから連絡先を教えろ。」
「後日って・・・私の全部でって・・・。」
───それは、それは、まさか、体で、的な・・・!?でも私の体じゃ一回では満足できずそのままズルズル・・・みたいな!?
彼の冷たい声と刺すような視線、そしてその言葉に血の気がサァッとひいていくのを感じた。
「早くコード出せ、読み取るから。会議だから早めに戻りたいんだ。着替えなきゃいけないしな。」
最後の一言にアクセントを置かれた。
「え、えーと・・・。」
「・・・お前の会社にクレーム入れてもいいんだが。株式会社Ampersand Plus鈴丘千咲。」
首からかけているIDカードを読み上げて言われ、慌てて手でカードを隠すが時既に遅しだ。
「え!?それは困りますっ。私、派遣社員だし、派遣会社にまで迷惑が・・・。」
「連絡先なんて減るもんじゃないし、いいだろ。」
いや、連絡先くらいなら別にいい。でもその先に起こることが・・・。まぁ、それも減りはしない。減りはしないことだけれども・・・。
「ほら、早く。」
「はい・・・。」
ものすごい目ヂカラで見てくる彼の圧に負け渋々スマホを取り出してコードを表示させ、読み取らせる。
「じゃ、連絡するから。」
彼・・・もとい、悪魔は満足そうにフッと微笑むと脱いだ上着で汚れた部分を隠しコバルトブルーのシャツにグレーがかったホワイトのネクタイ、セットアップのベスト姿で颯爽と去っていった。まるでモデルみたいなその麗しい後ろ姿を見つめる女性達の眼差しはキラキラとしていたけれど、虚ろな目で見ている女が約一名ここにいたのだった。
───おみくじ、凶どころか大凶・・・いや、むしろ最凶じゃん・・・あぁ・・・私はこれからあの人にあんなことやこんなことをされてしまうんだろうか・・・。嗚呼、平穏な日々というのはこんな風に突然終わりを告げるのね・・・。
人生ってドラマよりもドラマだと知った24歳の冬だった。
「あ、そ、そうですか。」
「でも精神的な苦痛を受けたから、後日改めて埋め合わせをしてもらう───お前の全部で。俺の心の傷は金じゃ埋められないからな。だから連絡先を教えろ。」
「後日って・・・私の全部でって・・・。」
───それは、それは、まさか、体で、的な・・・!?でも私の体じゃ一回では満足できずそのままズルズル・・・みたいな!?
彼の冷たい声と刺すような視線、そしてその言葉に血の気がサァッとひいていくのを感じた。
「早くコード出せ、読み取るから。会議だから早めに戻りたいんだ。着替えなきゃいけないしな。」
最後の一言にアクセントを置かれた。
「え、えーと・・・。」
「・・・お前の会社にクレーム入れてもいいんだが。株式会社Ampersand Plus鈴丘千咲。」
首からかけているIDカードを読み上げて言われ、慌てて手でカードを隠すが時既に遅しだ。
「え!?それは困りますっ。私、派遣社員だし、派遣会社にまで迷惑が・・・。」
「連絡先なんて減るもんじゃないし、いいだろ。」
いや、連絡先くらいなら別にいい。でもその先に起こることが・・・。まぁ、それも減りはしない。減りはしないことだけれども・・・。
「ほら、早く。」
「はい・・・。」
ものすごい目ヂカラで見てくる彼の圧に負け渋々スマホを取り出してコードを表示させ、読み取らせる。
「じゃ、連絡するから。」
彼・・・もとい、悪魔は満足そうにフッと微笑むと脱いだ上着で汚れた部分を隠しコバルトブルーのシャツにグレーがかったホワイトのネクタイ、セットアップのベスト姿で颯爽と去っていった。まるでモデルみたいなその麗しい後ろ姿を見つめる女性達の眼差しはキラキラとしていたけれど、虚ろな目で見ている女が約一名ここにいたのだった。
───おみくじ、凶どころか大凶・・・いや、むしろ最凶じゃん・・・あぁ・・・私はこれからあの人にあんなことやこんなことをされてしまうんだろうか・・・。嗚呼、平穏な日々というのはこんな風に突然終わりを告げるのね・・・。
人生ってドラマよりもドラマだと知った24歳の冬だった。