王子と社長と元彼に迫られています!
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二人きりの植物園をすっかり満喫した。出口を出る時、優悟が受付の奥に『ありがとうございました。』と声をかけると、快活な雰囲気の先輩ご夫婦が出てきてくださったので何度もお礼をし、来月来ますと約束をして、植物園を後にした。
車に乗り込んで『私も車運転できるようにペーパードライバー卒業しようかな。』と呟く。『なんで?』と尋ねる優悟に『これから優悟といろんなところ行きたいから。運転一人だと大変だし。』と返すと、髪を優しく撫でてくれてから唇にふわり、とキスをしてくれた。
「はっ!そう言えば植物園て監視カメラとかあるんじゃない?なのに私達あんなに・・・。」
先輩方は何も言わなかったけれど、バカップル状態の私達の姿が見られてしまっていたのではないか。
「貸切にさせてほしいって頼んだ時、『モニターは出来るだけ見ないようにするから。』って意味ありげに言われたよ。ま、でも『出来るだけ』だから多少見られてるかもな。」
「どうしよう、恥ずかしい。来月毎週会うのに。」
「夢で全部見られてるよりはいいんじゃない?」
少し悲しげに発せられたその言葉に胸がチクッと痛む。
「本当にごめんね。夢で見てることが現実に起きてるって言わなくて。」
「本当だよ。」
「ごめんなさい。」
「・・・さっきは『俺のところに帰って来てくれたからもう全部どうでもいい。』って言ったけど・・・やっぱり許せないな。俺が夢で千咲が女達に襲われたの知って心配して、大丈夫なのか聞いた時も、『大丈夫だよ。夢でしょ?』なんてごまかしたよな。」
冷たい声にギクッとするとふいに優悟がこちらに身を乗り出してきて『バタッ』という音と共に助手席のシートが倒された。優悟が私のコートのボタンを開けていく。
二人きりの植物園をすっかり満喫した。出口を出る時、優悟が受付の奥に『ありがとうございました。』と声をかけると、快活な雰囲気の先輩ご夫婦が出てきてくださったので何度もお礼をし、来月来ますと約束をして、植物園を後にした。
車に乗り込んで『私も車運転できるようにペーパードライバー卒業しようかな。』と呟く。『なんで?』と尋ねる優悟に『これから優悟といろんなところ行きたいから。運転一人だと大変だし。』と返すと、髪を優しく撫でてくれてから唇にふわり、とキスをしてくれた。
「はっ!そう言えば植物園て監視カメラとかあるんじゃない?なのに私達あんなに・・・。」
先輩方は何も言わなかったけれど、バカップル状態の私達の姿が見られてしまっていたのではないか。
「貸切にさせてほしいって頼んだ時、『モニターは出来るだけ見ないようにするから。』って意味ありげに言われたよ。ま、でも『出来るだけ』だから多少見られてるかもな。」
「どうしよう、恥ずかしい。来月毎週会うのに。」
「夢で全部見られてるよりはいいんじゃない?」
少し悲しげに発せられたその言葉に胸がチクッと痛む。
「本当にごめんね。夢で見てることが現実に起きてるって言わなくて。」
「本当だよ。」
「ごめんなさい。」
「・・・さっきは『俺のところに帰って来てくれたからもう全部どうでもいい。』って言ったけど・・・やっぱり許せないな。俺が夢で千咲が女達に襲われたの知って心配して、大丈夫なのか聞いた時も、『大丈夫だよ。夢でしょ?』なんてごまかしたよな。」
冷たい声にギクッとするとふいに優悟がこちらに身を乗り出してきて『バタッ』という音と共に助手席のシートが倒された。優悟が私のコートのボタンを開けていく。