王子と社長と元彼に迫られています!
「突然なんだけど、もしよかったら明日のライブ一緒に行ってもらえないかな?」
「明日の・・・?って、もしかしてあの原宿のライブハウスの!?」
「そう、一緒に行こうとしてた人が急に行けなくなって。」
そのライブはCDを買い抽選で当たった人がペアで無料招待されるプレミアムライブだった。普段ライブをするホールよりもずっと小さなライブハウスで行われるからアーティストとの距離も近い。
「そう。急だし平日だし難しいよね?」
「大丈夫!全然暇!定時で上がれば余裕だし!・・・あ。」
思わず大きな声を出してしまい、手で口を抑えて周囲を見回した私を彼はにこにこしながら見ていた。
地下鉄を降りて地上に出てからメッセージアプリで連絡先を交換する。彼のアイコンの下には『紬』とユーザーネームがある。
「星谷紬です。これからよろしくね。」
「あ、私は鈴丘千咲です。」
「千咲ちゃんか。『ちぃちゃん』て呼んでもいい?」
「え、あ、うん・・・。」
そんな可愛い呼ばれ方は子供の頃以来でくすぐったくなってきてしまう。でも彼のキャラメルボイスで言われると違和感がなかったし、なんだか嬉しかった。
17階でエレベーターを降りて振り返ると、王子───紬くんが笑顔で手を振っていた。まさか行けると思っていなかったライブに参加できることも楽しみだし、彼と行けることが嬉しくて私はホクホクしていた。
───しかし、その直後スマホに届いたメッセージに一気に青ざめることになるのであった。
「明日の・・・?って、もしかしてあの原宿のライブハウスの!?」
「そう、一緒に行こうとしてた人が急に行けなくなって。」
そのライブはCDを買い抽選で当たった人がペアで無料招待されるプレミアムライブだった。普段ライブをするホールよりもずっと小さなライブハウスで行われるからアーティストとの距離も近い。
「そう。急だし平日だし難しいよね?」
「大丈夫!全然暇!定時で上がれば余裕だし!・・・あ。」
思わず大きな声を出してしまい、手で口を抑えて周囲を見回した私を彼はにこにこしながら見ていた。
地下鉄を降りて地上に出てからメッセージアプリで連絡先を交換する。彼のアイコンの下には『紬』とユーザーネームがある。
「星谷紬です。これからよろしくね。」
「あ、私は鈴丘千咲です。」
「千咲ちゃんか。『ちぃちゃん』て呼んでもいい?」
「え、あ、うん・・・。」
そんな可愛い呼ばれ方は子供の頃以来でくすぐったくなってきてしまう。でも彼のキャラメルボイスで言われると違和感がなかったし、なんだか嬉しかった。
17階でエレベーターを降りて振り返ると、王子───紬くんが笑顔で手を振っていた。まさか行けると思っていなかったライブに参加できることも楽しみだし、彼と行けることが嬉しくて私はホクホクしていた。
───しかし、その直後スマホに届いたメッセージに一気に青ざめることになるのであった。