王子と社長と元彼に迫られています!
荒くて甘い吐息はどちらのものだろう。そんなこともわからないくらいに深く重なりあっていた。こんな情熱的なキス、久しぶり・・・こんなところでこんなことをしては駄目だとわかっているのに、その甘さに酔いしれそうになってしまう。
「紬く・・・だめ、会社だよ・・・。」
「会社じゃなかったらいいの?昨日のキスも今日のも、嫌だった?」
なんとか紬くんの唇の誘惑から逃れてため息混じりで言うと、彼が可愛らしく尋ねてきた。
「嫌じゃな・・・んっ。」
再び唇が塞がれる。その激しさと裏腹に紬くんの手は優しく髪を撫でてくれていた。
「・・・こんなとこでごめんね。」
たっぷりの時間の後、紬くんは放心状態の私を起こしてくれた。展望室は寒かったはずなのに顔も体も熱い。涙目に夜景が滲んで見える。
「・・・僕は22歳だから年下だけど18歳から働いてるからちぃちゃんより社会人経験は少し長いし、webデザインには自信ある・・・けど男として暁さんに比べたらまだまだだよ。でも、ちぃちゃんへの気持ちはあの人に絶対負けない。」
「紬くん・・・。」
「大切にする。ちぃちゃんファーストの彼氏になる。ちぃちゃんが行きたいところ探して連れてくし、『欲しい。』って言われる前に欲しいものプレゼントする。だから僕の彼女になってください。」
ソファに座った私の前で紬くんは王子様のようにひざまづいて二回目の告白をしてくれた。
「紬~?」
その時気怠げな女性の声がして、紬くんはハッとなると柱から顔を出した。
「すみません、ここです。」
「いや、別に今日もいい仕事してくれたし休憩しててもらって全然いいんだけどさ。急ぎの案件入って今から急遽ミーティングすることになったから悪いけど来てもらえない?」
「わかりました。すぐ行きます。」
彼はそう答えると『ごめん。電話するね。』と言って会社に向かっていった。その後ろ姿が室内に消えていっても、私はしばらくの間その方向を見つめたままだった。もし誰かが展望室に来たら、夜景に背中を向けて固まったままの私を変に思ったに違いない。
「紬く・・・だめ、会社だよ・・・。」
「会社じゃなかったらいいの?昨日のキスも今日のも、嫌だった?」
なんとか紬くんの唇の誘惑から逃れてため息混じりで言うと、彼が可愛らしく尋ねてきた。
「嫌じゃな・・・んっ。」
再び唇が塞がれる。その激しさと裏腹に紬くんの手は優しく髪を撫でてくれていた。
「・・・こんなとこでごめんね。」
たっぷりの時間の後、紬くんは放心状態の私を起こしてくれた。展望室は寒かったはずなのに顔も体も熱い。涙目に夜景が滲んで見える。
「・・・僕は22歳だから年下だけど18歳から働いてるからちぃちゃんより社会人経験は少し長いし、webデザインには自信ある・・・けど男として暁さんに比べたらまだまだだよ。でも、ちぃちゃんへの気持ちはあの人に絶対負けない。」
「紬くん・・・。」
「大切にする。ちぃちゃんファーストの彼氏になる。ちぃちゃんが行きたいところ探して連れてくし、『欲しい。』って言われる前に欲しいものプレゼントする。だから僕の彼女になってください。」
ソファに座った私の前で紬くんは王子様のようにひざまづいて二回目の告白をしてくれた。
「紬~?」
その時気怠げな女性の声がして、紬くんはハッとなると柱から顔を出した。
「すみません、ここです。」
「いや、別に今日もいい仕事してくれたし休憩しててもらって全然いいんだけどさ。急ぎの案件入って今から急遽ミーティングすることになったから悪いけど来てもらえない?」
「わかりました。すぐ行きます。」
彼はそう答えると『ごめん。電話するね。』と言って会社に向かっていった。その後ろ姿が室内に消えていっても、私はしばらくの間その方向を見つめたままだった。もし誰かが展望室に来たら、夜景に背中を向けて固まったままの私を変に思ったに違いない。