王子と社長と元彼に迫られています!
「どうしたんだよ、この部屋。」
部屋に入ってくるなり、優悟は目を丸くした。
「25歳にもなるし、大人の女性として、柚香みたいに女子力の高い部屋の方がいいかなって。や、まだ片付けただけで全然おしゃれではないけど。」
「あぁ、確かに海老瀬の部屋はすごそうだな。行ったことないけど。」
「うん。カフェみたいにおしゃれなんだよ。」
「カフェとか美容院みたいなしゃれたとこってたまに行くにはいいけど、ちょっとでも散らかしたり汚したりしたらいけなさそうで緊張するから、俺はしょっちゅう行くのは落ち着かないけどな。」
「そうかな。私は憧れるよ。部屋だけじゃなくて、柚香はいつもキラキラしてて宝石みたいだもん。私なんて道端の石ころだよ。宝石に憧れてるならもっと努力して自分磨けよって感じだよね。」
「俺は宝石よりも石ころ派だけどな。」
優悟はやけにきっぱりと言い切った。
「あいつは全てにおいて意識が高過ぎるから・・・隙がないっていうか、同僚や友達の一人としてならいいかもしれないけど、彼女とか奥さんにしたら自分も常に外見も中身もちゃんとしてなくちゃいけなそうで疲れそう。」
「・・・はは。じゃ、クイーン オブ ズボラの私といて楽だったでしょ?」
「・・・うん。」
なんだか寂しそうに肯定されて戸惑い、その気持ちを振り払うように大きめの声を出す。
「でもね、私はもう変わるんだ。だから断捨離したの。」
「・・・俺のことも断捨離したのか?」
「!?」
優悟はいつも飄々としているのに、時々こうやって鋭く核心をついてくる。
───やっぱり只者じゃないのかも・・・本当に夢で私のこと見てるのかも・・・じゃあ、昨日の倉庫でのこともやっぱり見られちゃったのだろうか・・・。
そう思う一方で、その不思議な現象は出張の間だけ彼に起こっていたことで今はもう見ていないかもしれない、と淡くはない期待を抱いてもいた。
部屋に入ってくるなり、優悟は目を丸くした。
「25歳にもなるし、大人の女性として、柚香みたいに女子力の高い部屋の方がいいかなって。や、まだ片付けただけで全然おしゃれではないけど。」
「あぁ、確かに海老瀬の部屋はすごそうだな。行ったことないけど。」
「うん。カフェみたいにおしゃれなんだよ。」
「カフェとか美容院みたいなしゃれたとこってたまに行くにはいいけど、ちょっとでも散らかしたり汚したりしたらいけなさそうで緊張するから、俺はしょっちゅう行くのは落ち着かないけどな。」
「そうかな。私は憧れるよ。部屋だけじゃなくて、柚香はいつもキラキラしてて宝石みたいだもん。私なんて道端の石ころだよ。宝石に憧れてるならもっと努力して自分磨けよって感じだよね。」
「俺は宝石よりも石ころ派だけどな。」
優悟はやけにきっぱりと言い切った。
「あいつは全てにおいて意識が高過ぎるから・・・隙がないっていうか、同僚や友達の一人としてならいいかもしれないけど、彼女とか奥さんにしたら自分も常に外見も中身もちゃんとしてなくちゃいけなそうで疲れそう。」
「・・・はは。じゃ、クイーン オブ ズボラの私といて楽だったでしょ?」
「・・・うん。」
なんだか寂しそうに肯定されて戸惑い、その気持ちを振り払うように大きめの声を出す。
「でもね、私はもう変わるんだ。だから断捨離したの。」
「・・・俺のことも断捨離したのか?」
「!?」
優悟はいつも飄々としているのに、時々こうやって鋭く核心をついてくる。
───やっぱり只者じゃないのかも・・・本当に夢で私のこと見てるのかも・・・じゃあ、昨日の倉庫でのこともやっぱり見られちゃったのだろうか・・・。
そう思う一方で、その不思議な現象は出張の間だけ彼に起こっていたことで今はもう見ていないかもしれない、と淡くはない期待を抱いてもいた。