王子と社長と元彼に迫られています!
ローテーブルの前に座る紬くんの前にホットジンジャーが入ったマグカップを置く。週末に生姜とハチミツと砂糖を煮てレモン汁を加え、ジャムの空き瓶に入れておいたものにお湯を入れて溶かしたものだ。
「ありがとう。ちぃちゃんの家に入れてもらえて更に手作りドリンクまで振る舞ってもらえるなんて、苦手な早起き頑張った甲斐があったよ。アラーム何個もかけたんだ。」
紬くんは鼻をすすりながらホクホク顔で言う。部屋の断捨離をしてから少しずつ装飾したりして、まあまあな部屋にはなっていた。
「美味しい・・・本当は仕事じゃないんでしょ?」
彼はホットジンジャーをひと口飲んでからL字になる位置に座る私をじっと見つめて言った。
「え・・・。」
「だって、もし本当に仕事ならこんなにゆっくりしていられないでしょ?・・・僕に会いたくなかった?この間『朝までいて』なんて言ったから?」
澄んだ瞳が私の心の中を見透かすようにまっすぐな視線を投げかけてくる。
「そうじゃなくて、紬くんのせいじゃなくて・・・。」
そう言いかけて、日曜日にベッドの上で優悟にも同じようなことを言ったな、と思い出し、気持ちがぐっと暗くなる。
「・・・暁さんと何かあったとかかな?」
「!?」
「やっぱりそっか。」
「あの、紬く・・・。」
「でもそれで僕のこと避けるっていうことは、僕にも気持ちが・・・可能性があるってことだよね?何も思ってなければ普通に会えるもんね。」
「あの、ごめんね・・・実は・・・。」
ここまで来たら元彼と会っていることも言おうと思った。けれど言えなかった。紬くんに声も出ないくらいに強く抱きしめられたからだ。
「ありがとう。ちぃちゃんの家に入れてもらえて更に手作りドリンクまで振る舞ってもらえるなんて、苦手な早起き頑張った甲斐があったよ。アラーム何個もかけたんだ。」
紬くんは鼻をすすりながらホクホク顔で言う。部屋の断捨離をしてから少しずつ装飾したりして、まあまあな部屋にはなっていた。
「美味しい・・・本当は仕事じゃないんでしょ?」
彼はホットジンジャーをひと口飲んでからL字になる位置に座る私をじっと見つめて言った。
「え・・・。」
「だって、もし本当に仕事ならこんなにゆっくりしていられないでしょ?・・・僕に会いたくなかった?この間『朝までいて』なんて言ったから?」
澄んだ瞳が私の心の中を見透かすようにまっすぐな視線を投げかけてくる。
「そうじゃなくて、紬くんのせいじゃなくて・・・。」
そう言いかけて、日曜日にベッドの上で優悟にも同じようなことを言ったな、と思い出し、気持ちがぐっと暗くなる。
「・・・暁さんと何かあったとかかな?」
「!?」
「やっぱりそっか。」
「あの、紬く・・・。」
「でもそれで僕のこと避けるっていうことは、僕にも気持ちが・・・可能性があるってことだよね?何も思ってなければ普通に会えるもんね。」
「あの、ごめんね・・・実は・・・。」
ここまで来たら元彼と会っていることも言おうと思った。けれど言えなかった。紬くんに声も出ないくらいに強く抱きしめられたからだ。