王子と社長と元彼に迫られています！

「ええっ！？二日連続で違う男とベッドイン！？」

柚香が驚きの声を上げると、足湯カフェに来ていたお客さん達の何人かが『え？』といった様子でこちらを見た。恥ずかしさでたまらなくなる。

唇に指を当てて『シーッ！』とやると柚香はハッとなって両手て口を押さえた。


「・・・自分も相手もフリーなんだし、嫌悪感感じることなんてないと思うよ。そんな潔癖なこと言ってたら恋愛なんて出来ないよ。」

そう話しながらポテトを掴む柚香の爪はみかんみたいなオレンジ系だ。メイクも同じカラーを使っている。蕾(つぼみ)ちゃんに『爪何もしてないとか有り得ない』と言われたので、私も一応100円ショップで買ったクリアピンクのネイルをしていた。ラメ入りは何となく落ち着かない気がして避けた。

「・・・そういうものなのかなぁ。」

「そうだよ。来るもの拒んでたらいつまで経っても何も始まらないんだから・・・ていうかいいなぁ、チサバ。超モテ期じゃない。一人分けてよ。」

「私が男なら、私みたいな女と柚香がいたら100%柚香を選ぶよ。私を選ぶ男なんて・・・。」

言いかけて、『宝石より石ころ派』と言っていた優悟を思い出し複雑な気持ちになっていると、目の前にピンク色のフリフリの洋服が現れた。