王子と社長と元彼に迫られています!
家に送ってくれるのかと思ったら、到着したのは見知らぬマンションだった。
「ここって・・・。」
「俺が住んでるマンション。社長の割に普通のところに住んでるだろ?会社のビルは立派な方が箔がつくから都会の高層ビルがいいけど、自宅はこのくらいの方が落ち着くんだ。広いと掃除も大変だし、家に他人入れるの抵抗あるから家事代行は利用したくなくて。」
そう言って柔らかく微笑んだ暁さんに手を引かれエントランスに入った。
確かに社長=なんとかヒルズとかに住んでいそうなイメージがあった。けれど私や紬くんの家より広い、というくらいで特別豪華ではないその部屋に逆に安心できたのだった。
シャワーとタオル、ドライヤーとルームウェアを借りて落ち着くと、白くてふわふわしたソファに座るように言われた。暁さんも隣に座ってくる。
「あいつら───くだらん俺のファンクラブ───の存在は知っていたけど、まさかあんなことをするなんて。怖かったろ?」
「・・・別に怖くなんかないです。いいトシしてあんな幼稚なことする人達。会社で役職についてるとか言ってましたけど、うちの派遣の先輩の方が絶対仕事できると思います。それにああいうのドラマでしか見たことなかったから、本当にあるんだってちょっと面白かったです。」
強がってそう言ったけれど本当は怖かった。あの人達は最近暁さんと私が接近していることを知っていたが、私程度の女なんかすぐに飽きられると思い静観していたのだと言っていた。しかし昨日私が彼に『秘書にならないか。』と打診されたことを聞きつけ更に二人で出張に行ったということも知り、完全にブチ切れたようだった。
「ここって・・・。」
「俺が住んでるマンション。社長の割に普通のところに住んでるだろ?会社のビルは立派な方が箔がつくから都会の高層ビルがいいけど、自宅はこのくらいの方が落ち着くんだ。広いと掃除も大変だし、家に他人入れるの抵抗あるから家事代行は利用したくなくて。」
そう言って柔らかく微笑んだ暁さんに手を引かれエントランスに入った。
確かに社長=なんとかヒルズとかに住んでいそうなイメージがあった。けれど私や紬くんの家より広い、というくらいで特別豪華ではないその部屋に逆に安心できたのだった。
シャワーとタオル、ドライヤーとルームウェアを借りて落ち着くと、白くてふわふわしたソファに座るように言われた。暁さんも隣に座ってくる。
「あいつら───くだらん俺のファンクラブ───の存在は知っていたけど、まさかあんなことをするなんて。怖かったろ?」
「・・・別に怖くなんかないです。いいトシしてあんな幼稚なことする人達。会社で役職についてるとか言ってましたけど、うちの派遣の先輩の方が絶対仕事できると思います。それにああいうのドラマでしか見たことなかったから、本当にあるんだってちょっと面白かったです。」
強がってそう言ったけれど本当は怖かった。あの人達は最近暁さんと私が接近していることを知っていたが、私程度の女なんかすぐに飽きられると思い静観していたのだと言っていた。しかし昨日私が彼に『秘書にならないか。』と打診されたことを聞きつけ更に二人で出張に行ったということも知り、完全にブチ切れたようだった。