受難体質の女軍人は漆黒の美形獣人に求愛される
6
マリーの指揮のもと、準備がバタバタと整えられていく。
そんな中、レーヴとラウム親子は応接室に通されていた。
応接室には、重苦しい空気が立ち込めている。重圧に耐えかねたレーヴは、向かいの席に腰掛けるエカチェリーナに向けて、口を開いた。
「ねぇ、エカチェリーナ。私を閉じ込めた部屋に、ジョージが代わりに閉じ込められたんだけど……大丈夫なの?」
「……ここへ来る前に助け出しましたわ」
レーヴの質問にツンとしながら答えるエカチェリーナの横顔を、ロディオンがしかめ面で睨む。エカチェリーナはそんな彼に反抗するように、そっぽを向いた。
「そうなんだ。なら良かった」
「……デューク様は馬の姿になってしまったわ。これであなたはジョージ様と婚約するしかなくなったわね」
この期に及んでまだレーヴに噛みつこうとしている娘の頬を、ロディオンは叩いた。
そんな中、レーヴとラウム親子は応接室に通されていた。
応接室には、重苦しい空気が立ち込めている。重圧に耐えかねたレーヴは、向かいの席に腰掛けるエカチェリーナに向けて、口を開いた。
「ねぇ、エカチェリーナ。私を閉じ込めた部屋に、ジョージが代わりに閉じ込められたんだけど……大丈夫なの?」
「……ここへ来る前に助け出しましたわ」
レーヴの質問にツンとしながら答えるエカチェリーナの横顔を、ロディオンがしかめ面で睨む。エカチェリーナはそんな彼に反抗するように、そっぽを向いた。
「そうなんだ。なら良かった」
「……デューク様は馬の姿になってしまったわ。これであなたはジョージ様と婚約するしかなくなったわね」
この期に及んでまだレーヴに噛みつこうとしている娘の頬を、ロディオンは叩いた。