受難体質の女軍人は漆黒の美形獣人に求愛される
2
レーヴとデュークは、昼休みに短いデートをするようになった。
二人分になったパンにネッケローブは何かを察してニタニタ笑いかけてきたが、レーヴは知らんぷりだ。
オマケに入れてくれるラスクがハート型に変化したのはたまたまなのか、それとも遠回しに「知っているぞ」と言われているのか。彼の店にハート型のラスクが並ぶのは期間限定のことだから、おそらく後者に違いないとレーヴは思っている。
(困ったな……)
こんな時、どうすれば良いのだろうか。
聞かれてもいないのにペラペラ話したら惚気ているみたいだし、逆に話してみろと言われても戸惑う。
デュークとの関係は、今のところ曖昧である。
友だちにしては距離が近く、恋人にしては遠い。限りなく友だちに近い恋人の距離、が近いかもしれない。
初顔合わせから二週間ほどたったが、一目惚れという奇跡が起きなかった以上、これから見極めていくしかないだろう。
二人分になったパンにネッケローブは何かを察してニタニタ笑いかけてきたが、レーヴは知らんぷりだ。
オマケに入れてくれるラスクがハート型に変化したのはたまたまなのか、それとも遠回しに「知っているぞ」と言われているのか。彼の店にハート型のラスクが並ぶのは期間限定のことだから、おそらく後者に違いないとレーヴは思っている。
(困ったな……)
こんな時、どうすれば良いのだろうか。
聞かれてもいないのにペラペラ話したら惚気ているみたいだし、逆に話してみろと言われても戸惑う。
デュークとの関係は、今のところ曖昧である。
友だちにしては距離が近く、恋人にしては遠い。限りなく友だちに近い恋人の距離、が近いかもしれない。
初顔合わせから二週間ほどたったが、一目惚れという奇跡が起きなかった以上、これから見極めていくしかないだろう。