生徒会会長が暴走族総長だった件
5月1日 土曜日
「俺、増田 夢だけど遊ばん?」
……きた、厄介な奴。
断るのもめんどくさいな……
「……いいですけど。」
「っえ、」
え、?
何ですか。
「……えと、俺に付いてきて?」
「はい。」
とその人に付いていく。
手まで引いて。
逃げないのになぁ。
「おい!」
と声をかけられ、その人は止まった。
から、当然私も止まる。
「何やってんの夢。そいつ、同じ学校。」
「あっ、さーせん。」
あ~、何か聞いたことあると思ったら。
まさかのまさか、同じ学校。
「てか大園 桃?」
「はい、私大園 桃ですけど何か。」
今気づいたけどこの人バイク……
「あ~、確か大園 桃って颯の───」
思い出したかのように言う。
「っ言わんで!……桃は学校でこのこと内緒にして欲しい。のと、───」
「「ちょっと付いてきて。」」
……ハモった。
「いや、さっきからいいって言ってますけど……」
「じゃあゴー!」
テンション高いな、おい。
「あっ、ちなみに俺ら綺響の総長と副総長ね。」
「他の仲間、龍河の総長と副総長を合わせたのが生徒会。」
よく分からんことをずらずらと。
「まあでも会ってもらった方が分かりやすいと思う。」
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