生徒会会長が暴走族総長だった件
「恋~、服どれ~?」
「どれでもいんだよねぇ?……ごめん、なんかこれしかなかったぁ……」
『これ』って……?
どうやって着るのかも分からないような、そんな感じ。
「……私には少し小さい?」
「だからやっぱり颯に貸してもらってぇ、ごめんねぇ。」
颯の服か……
ちょっと嫌だけど……、我慢するしかないか。
「ううん、無理言ったの私だし、大丈夫だよ。」
おやすみ、と互いに言い私は颯のところに向かう。
颯がテレビ見ていいって言ってたし、何か見よっかな……
「うおっ、桃、外におったのか。」
「服取りに行くって言ったじゃん。」
……なかったけど。
「……服取りに行ったの?恋ならいっぱい……」
いっぱい?
「仕方なしで颯に借りるね。」
「いやいいんだけどさ……、まあ入りな、風呂。服はあとで持って行くよ。」
え、なんか、はぐらかされた?
「……じゃあ入ろうかな。」