三度目のファーストキス
もやもや-桃花
「じゃ、改めて、カンパーイ!」
「「カンパーイ」」
「ん。甘い。おいしい。」
「ね。おいしでしょ。」
隣にいる智くんお勧めのカルアミルクを一口飲んだ。何だか落ち着かなくてきょろきょろしてしまう。個室の6人掛けのお座敷席。私の目の前にレンくんと柚葉ちゃん。私の両サイドは智くんと諒太くん。私場違いじゃない?苦笑する。顔面偏差値が高すぎる4人に囲まれて落ち着かない。
「ももどうしたの?きょろきょろしてるけど。」
「えっと。お酒飲むのに慣れてなくって。お店で飲むの初めて。緊張してる。ふふ」
「え?そっか。まだ二十歳になったばかりだよね。かわいいー!何気に俺と飲むのも初めてだよね。今日は飲ましちゃうぞー?」
レンくんの問いかけに苦笑いで答えた。そんな私に智くんが頭をぐりぐり撫でまわしてテンション高めに言う。
「もう、智くんやめてよ~。ぐしゃぐしゃになっちゃったでしょ。」
「へへっ。そんなももちゃんもかわいいよん。」
智くんがウインクして肩を抱いて来た。いつものチャラくてスキンシップ強めの彼の行動に文句を言いつつもホッとした。今日に限っては智くんのこの軽さがありがたい。正直仲良し3人組の中に私一人入るのは気が引けた。レンくんとはなんとなくまだどう接したらいいか分からないし。智くんが一緒に来てくれてよかった。
「てか誰?チャラ。」
諒太くんが心底嫌そうにつぶやいた。
「コラ。諒太。さっき言っただろ。もものバイトの先輩で、智さん。」
「ふーん」
相変わらずの無関心な諒太くんに笑っちゃう。智くんも彼に興味を持った模様。奇抜なファッションに整いすぎた綺麗な顔。圧倒的な存在感を放っている。
「きみ、面白いね。リョウタクン?ふふ」
「智さん初めてだし自己紹介しない?ね。蓮也?」
柚葉ちゃんが小首をかしげてレンくんの服を引っ張った。うっ。かわいい。しかも二人近すぎない?中学の頃から付き合ってるのを知ってるのに、こうやってラブラブなのを目の当たりにすると複雑な気持ちになる。私の思い出は小学生のレンくんで止まってるから。なんかもやもやする。
「ああ、そうだな。俺はももと小学校、中学が同じで久しぶりに大学で会ったんですよ。蓮也って言います。」
「うん、よろしくね。みんな同じ大学の同い年なんだね。俺はみんなより2つ年上で大学4年だよ。」
「大学どこですか?一緒じゃないですよね?」
「U大の経営学部。」
「へー。見た目と違い頭いいんですね。」
諒太くんの辛辣な言葉に一瞬空気が凍る。
「ね?あはは。ホントだよね。智くん残念だよね~。何気に完璧なのに、チャラすぎだから。ホント、残念。」
「もーももちゃん、残念言いすぎ~!あえて緩くしてんじゃん。完璧すぎだと近寄りがたいって感じ?」
智くんが上目使いでわざとらしく言う。
「ですよね。しょっちゅう女の子近寄って来てますから。作戦大成功ですね。オメデトウゴザイマス。」
「まーね。モテすぎて困っちゃうみたいな。女の子たちが放っておかないからさぁ。」
「はぁあ。最低発言!はい、残念~。みんなも言ってあげてよ。そのうち女の子に刺されるよ。」
私と智くんの言い合いが始まった。智くんはいつもこんな軽い感じ。
「ぷっ。あはは。二人仲良しだね。」
柚葉ちゃんが笑いだした。美少女の笑顔に私と智くんが釘付けになる。
「うわ。ヤバ。美女の笑顔たまんないっす。」
「もう智くん…私も同感。」
空気が和らんだ。ふと前にいるレンくんを見るとぶすっとしている。
「ん?レンくん?どうかした?」
「え?嫌...?何でもないよ。」
何だかしどろもどろ。何でもない感じではないけど。
「ふ~ん。レンくんはと柚葉ちゃんはビール飲んでるの?さすがだねぇ。3人はよく飲むの?」
私にはまだビールは苦くて飲めない。智くんもビール。智くんによれば、最初の一杯はビールが最高らしい。諒太くんはよくわからない派手な色のカクテルを飲んでる。
「ちょくちょく飲むかな。3人もあるし、違う友達も呼んだり。諒太はノンアルだけど。」
「それノンアルなんだ?カクテルみたい。綺麗な色。」
「俺誕生日まだだし。それに、酒飲めない。」
「リョウタクン、酒だめなんだ?そういう派手な色のカクテルとかちょー似合うけど。」
諒太くんがちらりと智くんの方を見た。諒太くんは口数が少ない方。でも、それが彼の独特な雰囲気に合ってる。
「「カンパーイ」」
「ん。甘い。おいしい。」
「ね。おいしでしょ。」
隣にいる智くんお勧めのカルアミルクを一口飲んだ。何だか落ち着かなくてきょろきょろしてしまう。個室の6人掛けのお座敷席。私の目の前にレンくんと柚葉ちゃん。私の両サイドは智くんと諒太くん。私場違いじゃない?苦笑する。顔面偏差値が高すぎる4人に囲まれて落ち着かない。
「ももどうしたの?きょろきょろしてるけど。」
「えっと。お酒飲むのに慣れてなくって。お店で飲むの初めて。緊張してる。ふふ」
「え?そっか。まだ二十歳になったばかりだよね。かわいいー!何気に俺と飲むのも初めてだよね。今日は飲ましちゃうぞー?」
レンくんの問いかけに苦笑いで答えた。そんな私に智くんが頭をぐりぐり撫でまわしてテンション高めに言う。
「もう、智くんやめてよ~。ぐしゃぐしゃになっちゃったでしょ。」
「へへっ。そんなももちゃんもかわいいよん。」
智くんがウインクして肩を抱いて来た。いつものチャラくてスキンシップ強めの彼の行動に文句を言いつつもホッとした。今日に限っては智くんのこの軽さがありがたい。正直仲良し3人組の中に私一人入るのは気が引けた。レンくんとはなんとなくまだどう接したらいいか分からないし。智くんが一緒に来てくれてよかった。
「てか誰?チャラ。」
諒太くんが心底嫌そうにつぶやいた。
「コラ。諒太。さっき言っただろ。もものバイトの先輩で、智さん。」
「ふーん」
相変わらずの無関心な諒太くんに笑っちゃう。智くんも彼に興味を持った模様。奇抜なファッションに整いすぎた綺麗な顔。圧倒的な存在感を放っている。
「きみ、面白いね。リョウタクン?ふふ」
「智さん初めてだし自己紹介しない?ね。蓮也?」
柚葉ちゃんが小首をかしげてレンくんの服を引っ張った。うっ。かわいい。しかも二人近すぎない?中学の頃から付き合ってるのを知ってるのに、こうやってラブラブなのを目の当たりにすると複雑な気持ちになる。私の思い出は小学生のレンくんで止まってるから。なんかもやもやする。
「ああ、そうだな。俺はももと小学校、中学が同じで久しぶりに大学で会ったんですよ。蓮也って言います。」
「うん、よろしくね。みんな同じ大学の同い年なんだね。俺はみんなより2つ年上で大学4年だよ。」
「大学どこですか?一緒じゃないですよね?」
「U大の経営学部。」
「へー。見た目と違い頭いいんですね。」
諒太くんの辛辣な言葉に一瞬空気が凍る。
「ね?あはは。ホントだよね。智くん残念だよね~。何気に完璧なのに、チャラすぎだから。ホント、残念。」
「もーももちゃん、残念言いすぎ~!あえて緩くしてんじゃん。完璧すぎだと近寄りがたいって感じ?」
智くんが上目使いでわざとらしく言う。
「ですよね。しょっちゅう女の子近寄って来てますから。作戦大成功ですね。オメデトウゴザイマス。」
「まーね。モテすぎて困っちゃうみたいな。女の子たちが放っておかないからさぁ。」
「はぁあ。最低発言!はい、残念~。みんなも言ってあげてよ。そのうち女の子に刺されるよ。」
私と智くんの言い合いが始まった。智くんはいつもこんな軽い感じ。
「ぷっ。あはは。二人仲良しだね。」
柚葉ちゃんが笑いだした。美少女の笑顔に私と智くんが釘付けになる。
「うわ。ヤバ。美女の笑顔たまんないっす。」
「もう智くん…私も同感。」
空気が和らんだ。ふと前にいるレンくんを見るとぶすっとしている。
「ん?レンくん?どうかした?」
「え?嫌...?何でもないよ。」
何だかしどろもどろ。何でもない感じではないけど。
「ふ~ん。レンくんはと柚葉ちゃんはビール飲んでるの?さすがだねぇ。3人はよく飲むの?」
私にはまだビールは苦くて飲めない。智くんもビール。智くんによれば、最初の一杯はビールが最高らしい。諒太くんはよくわからない派手な色のカクテルを飲んでる。
「ちょくちょく飲むかな。3人もあるし、違う友達も呼んだり。諒太はノンアルだけど。」
「それノンアルなんだ?カクテルみたい。綺麗な色。」
「俺誕生日まだだし。それに、酒飲めない。」
「リョウタクン、酒だめなんだ?そういう派手な色のカクテルとかちょー似合うけど。」
諒太くんがちらりと智くんの方を見た。諒太くんは口数が少ない方。でも、それが彼の独特な雰囲気に合ってる。