三度目のファーストキス
♢♢♢
蓮也と付き合い始めたのは中学1年生の夏休みになるすぐ前だった。
同じクラスだった蓮也に私はすぐ惹かれた。明るくて気取らない蓮也はクラスの中心的存在になっていた。誰とでもすぐ仲良くなってみんな彼が大好きだった。かっこよくて運動もできて頭もいい。蓮也のお陰でクラスはすごく仲良かった。
そんな中私は中学に入ってすぐ毎日と言うほど告白されていた。同学年から先輩までいろいろな人から。どうやら私の顔が好きらしい。これだけ言われると自分の顔が整っていることには気づくけど、だからって知らない人から言われてもどうしようもない。
そんな私たちはいつしかお似合いだと有名になり、周りの友達もそんな目で見て来るから、自然といっしょにいる時間が増えて行った。
『え?二人まだつきあってないの?』
『早く付き合えばいいのに。』
『絶対蓮也くんも柚葉ちゃんのこと好きだよ。』
『女の子の中で一番仲良いの柚葉ちゃんじゃん。』
周りの女友達のそんな無責任な応援のせいで私はその通りだと思い込んでいた。
『柚葉、おはよう!』
『これ、うまいんだ。食べてみて』
『やば、予習忘れてた!ちょっと見せて』
『今帰るの?一緒に帰ろうぜ』
屈託のない笑顔で話しかけて来る蓮也。名前を呼び捨てにする女の子は私しかいない。絶対彼も私のこと好きだ。しょうがないから私が先に告ってあげよう。そんなことを思っていたんだ。そんな自信満々で望んだ人生初の告白は恥ずかしい結果となった。
『…え?』
好きだと伝えた時の蓮也の顔は只々困惑一色だった。
え?待って。どういうこと?これって違うんじゃないの。自分が思っていたことがすべて勘違いだとわかりすごく恥ずかしくなった。
『…えっと…柚葉のことは好きだけど、友達以上には思えない。ごめん...』
蓮也の言葉が胸に突き刺さる。蓮也は私と同じ気持ちじゃないという事実がこんなにも悲しい。同時に自分が思ってたより蓮也のことが好きだったことに気づいた。
『…他に好きな子がいるの?』
かすれた声で聞いた。
『いないけど…』
『じゃあ、いいじゃん。私と付き合って。』
『でも...』
『私のこと嫌いなの?』
『嫌いじゃないよっ!』
蓮也が焦って答える。私はズルい。蓮也が困るようにあえて聞くから。とにかく必死だった。蓮也はモテる。今は好きな人がいなくてもこれからどうなるかなんてわからない。
『好きな人いないならいいじゃん。私と付き合ったら楽しいよ。』
『俺、付き合うとかしたことないからよくわからないけど…』
『私もないよ。でも大丈夫!付き合うのなんて今とそんなにかわらないよ。ちょっと特別になるだけ。私と遊ぶの楽しいでしょ。』
『柚葉といるのは楽しいけど。』
『ふふっ。決まり。よろしくね。』
強引に手を差し出した。蓮也が考え込んでいる。その時間がすごく長く感じた。喉から心臓が飛び出しそうなくらいうるさかった。
『わかった。柚葉となら楽しそうだしな。よろしく。』
蓮也がにかっと笑って私の手をぎゅっと握った。こうして私たちはカレカノになった。
蓮也と付き合い始めたのは中学1年生の夏休みになるすぐ前だった。
同じクラスだった蓮也に私はすぐ惹かれた。明るくて気取らない蓮也はクラスの中心的存在になっていた。誰とでもすぐ仲良くなってみんな彼が大好きだった。かっこよくて運動もできて頭もいい。蓮也のお陰でクラスはすごく仲良かった。
そんな中私は中学に入ってすぐ毎日と言うほど告白されていた。同学年から先輩までいろいろな人から。どうやら私の顔が好きらしい。これだけ言われると自分の顔が整っていることには気づくけど、だからって知らない人から言われてもどうしようもない。
そんな私たちはいつしかお似合いだと有名になり、周りの友達もそんな目で見て来るから、自然といっしょにいる時間が増えて行った。
『え?二人まだつきあってないの?』
『早く付き合えばいいのに。』
『絶対蓮也くんも柚葉ちゃんのこと好きだよ。』
『女の子の中で一番仲良いの柚葉ちゃんじゃん。』
周りの女友達のそんな無責任な応援のせいで私はその通りだと思い込んでいた。
『柚葉、おはよう!』
『これ、うまいんだ。食べてみて』
『やば、予習忘れてた!ちょっと見せて』
『今帰るの?一緒に帰ろうぜ』
屈託のない笑顔で話しかけて来る蓮也。名前を呼び捨てにする女の子は私しかいない。絶対彼も私のこと好きだ。しょうがないから私が先に告ってあげよう。そんなことを思っていたんだ。そんな自信満々で望んだ人生初の告白は恥ずかしい結果となった。
『…え?』
好きだと伝えた時の蓮也の顔は只々困惑一色だった。
え?待って。どういうこと?これって違うんじゃないの。自分が思っていたことがすべて勘違いだとわかりすごく恥ずかしくなった。
『…えっと…柚葉のことは好きだけど、友達以上には思えない。ごめん...』
蓮也の言葉が胸に突き刺さる。蓮也は私と同じ気持ちじゃないという事実がこんなにも悲しい。同時に自分が思ってたより蓮也のことが好きだったことに気づいた。
『…他に好きな子がいるの?』
かすれた声で聞いた。
『いないけど…』
『じゃあ、いいじゃん。私と付き合って。』
『でも...』
『私のこと嫌いなの?』
『嫌いじゃないよっ!』
蓮也が焦って答える。私はズルい。蓮也が困るようにあえて聞くから。とにかく必死だった。蓮也はモテる。今は好きな人がいなくてもこれからどうなるかなんてわからない。
『好きな人いないならいいじゃん。私と付き合ったら楽しいよ。』
『俺、付き合うとかしたことないからよくわからないけど…』
『私もないよ。でも大丈夫!付き合うのなんて今とそんなにかわらないよ。ちょっと特別になるだけ。私と遊ぶの楽しいでしょ。』
『柚葉といるのは楽しいけど。』
『ふふっ。決まり。よろしくね。』
強引に手を差し出した。蓮也が考え込んでいる。その時間がすごく長く感じた。喉から心臓が飛び出しそうなくらいうるさかった。
『わかった。柚葉となら楽しそうだしな。よろしく。』
蓮也がにかっと笑って私の手をぎゅっと握った。こうして私たちはカレカノになった。