訳アリ令嬢ですが、憧れの公爵様に溺愛されています!
 翌日休暇を取る為に、その日は王宮の仕事に戻った。そこで同じく執務室に戻ってきたレオンにローズとの会話を報告したところ、かなり驚愕されてしまった。

「はぁ?!胸を見せろって言ったのか?!」
「それは…馬鹿だねぇ、ウィル」

 我が王国の第一王子のアレクにも呆れられた。何故だ。
 2人とは幼い頃からよくつるんでいて、たまにこうして王宮の執務室で雑談している。王子も公務があるだろうに。暇人め。

「問題ない。胸は婚約者でもない者に見せられないとローズが言うので、『では結婚しよう』とプロポーズをした。」
「はぁぁ??!それじゃローズの胸が見たいから結婚したいって言ってるぞ?ど変態か!!」

 ど変態とはなんだ!ローズが婚約を承諾してくれたのだから、大丈夫…なはずだ。

「ローズちゃんなら、傷を負わせた責任を取って結婚を申し出てくれてるんだわ…とか思ってそうだな。今頃、愛のない結婚に泣いてるかもよ?」
「なっ!?」

 驚愕する私をさっきとは別人のような顔つきでレオンが睨みつける。兄としても、私の求婚方法は失格だったようだ。

「俺はローズが幸せになれないなら、結婚には賛成しないぞ!きちんと態度で示せ!」
「言葉も大切だよ、ウィル。女性は愛の言葉を聞きたいんだよ。」
「…わかった…が、明日両親と顔合わせをして婚約式をするんだが…どうしたらいい?」
「「はぁ〜〜〜」」
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