訳アリ令嬢ですが、憧れの公爵様に溺愛されています!
***
その日の夕食は、お父様の指示で、使用人の皆さんも含めて全員で食べることになりました。メイドたちと泣いた私を気遣ってくださったようです。
我が伯爵家は使用人にも手厚く家族のように接することをモットーにしておりますので、特別な日はこうして全員で食事をするのも珍しくはありません。
「ローズが公爵邸に行けば、なかなか会えなくなるかもしれないなぁ。」
「あらどうしてですか?お父様。」
「公爵様は独占欲が強そうだからね。可愛いローズを閉じ込めるつもりじゃないか?」
「あはは!ありえますね!お父様!」
レオンお兄様、笑い事ではありません!つ、つまりは、私が外に出すには恥ずかしい嫁だから、外には出さないということですよね。さすがに監禁まではいかないにしても、軟禁状態のようなものなんでしょうか?庭のお手入れくらいはさせてもらえるとよいのですが…!
「私はカタリナちゃんに会いに行って、今度は結婚式の衣裳づくりかしらね~。婚約披露パーティのドレスは実はもう着手してるし!」
「は、はやーい…」
なんだか知らないところで色々準備されていたようです。私の軟禁計画。
「……公爵様はお嬢様を大切にしてくださるんでしょうか」
シェフのカールが不安そうに言うと、次々と皆が発言していきます。
「ご婚約を申し込まれた時も、公爵様はローズ様に見惚れていらっしゃいましたし、恐らくもうメロメロかと。」
執事のミハエルが言いました。きっと勘違いだと思います。私がウィルに見惚れておりました!
「とってもお似合いですもの。」
「お二人が並ぶと絵画のようでしたわ。」
今度はメイドのケリーとジーンがそう言うと、「公爵様も素敵ですけど、お嬢様はとびきりお綺麗ですからね!」とアンナが自慢気に付け足しました。
ちょっとお父様、頷かないで!メイド長も!身内の贔屓目ですよ!
「婚約式が終わった途端、早速イチャイチャしてたんだからー!皆にも見せたかったわ!」
「ちょ!お母様!?」
「前公爵様に『羽目を外さないように』って叱られてたもんなぁ。」
「お兄様っ!」
お母様とお兄様の発言にあたふたしていると、メイド長が涙ぐみながら「お嬢様がお幸せなら何よりでございます」と言い、みんな次々と、「よかったですねぇ、お嬢様!」と祝福してくれました。
もしかしたら婚約破棄されて出戻るかも、とは言い出せず、皆さんの話題の的が私ばかりで恐縮してしまった私は、黙々と夕食を口に運んだのでした。
その日の夕食は、お父様の指示で、使用人の皆さんも含めて全員で食べることになりました。メイドたちと泣いた私を気遣ってくださったようです。
我が伯爵家は使用人にも手厚く家族のように接することをモットーにしておりますので、特別な日はこうして全員で食事をするのも珍しくはありません。
「ローズが公爵邸に行けば、なかなか会えなくなるかもしれないなぁ。」
「あらどうしてですか?お父様。」
「公爵様は独占欲が強そうだからね。可愛いローズを閉じ込めるつもりじゃないか?」
「あはは!ありえますね!お父様!」
レオンお兄様、笑い事ではありません!つ、つまりは、私が外に出すには恥ずかしい嫁だから、外には出さないということですよね。さすがに監禁まではいかないにしても、軟禁状態のようなものなんでしょうか?庭のお手入れくらいはさせてもらえるとよいのですが…!
「私はカタリナちゃんに会いに行って、今度は結婚式の衣裳づくりかしらね~。婚約披露パーティのドレスは実はもう着手してるし!」
「は、はやーい…」
なんだか知らないところで色々準備されていたようです。私の軟禁計画。
「……公爵様はお嬢様を大切にしてくださるんでしょうか」
シェフのカールが不安そうに言うと、次々と皆が発言していきます。
「ご婚約を申し込まれた時も、公爵様はローズ様に見惚れていらっしゃいましたし、恐らくもうメロメロかと。」
執事のミハエルが言いました。きっと勘違いだと思います。私がウィルに見惚れておりました!
「とってもお似合いですもの。」
「お二人が並ぶと絵画のようでしたわ。」
今度はメイドのケリーとジーンがそう言うと、「公爵様も素敵ですけど、お嬢様はとびきりお綺麗ですからね!」とアンナが自慢気に付け足しました。
ちょっとお父様、頷かないで!メイド長も!身内の贔屓目ですよ!
「婚約式が終わった途端、早速イチャイチャしてたんだからー!皆にも見せたかったわ!」
「ちょ!お母様!?」
「前公爵様に『羽目を外さないように』って叱られてたもんなぁ。」
「お兄様っ!」
お母様とお兄様の発言にあたふたしていると、メイド長が涙ぐみながら「お嬢様がお幸せなら何よりでございます」と言い、みんな次々と、「よかったですねぇ、お嬢様!」と祝福してくれました。
もしかしたら婚約破棄されて出戻るかも、とは言い出せず、皆さんの話題の的が私ばかりで恐縮してしまった私は、黙々と夕食を口に運んだのでした。