思い出のあの場所に
転校生
〜奏多〜
「おい!奏多!」
と友達の司が俺を呼んだ。
「なんだよ」
と返事すると、ドアのところにいた司が俺の席まで走ってきた。どうやらテンションが高いらしい司。
「隣のクラスに転校生来るらしいぞ!しかも女子!他の男子らが理事長室見に行ったらしいけど超のつくほど美人!」
と司が俺に笑顔を向けながら言う。
俺はというと机にうつ伏せ
「あっそ」
「ほんと女子に興味ねぇな!モテモテ男子ちゃん」
と司
「モテてねえし」
と俺
「よく言うよ!このモテやろ〜!それともモテたいのは急に引っ越した可愛い幼なじみちゃんかな?www」
と笑いながら言う司
そう俺には、保育園からずっと一緒の幼なじみがいる。でも、途中に引っ越してしまった。
「うるさい」
と俺
クラスの男子達が
「やばい!めっちゃ美人だった!」
と言っている。
そんなに美人なんだ。と思うだけの俺。
まさかの再会が近づいているとまだ俺は気づいていない。
〜由夢〜
私は由夢!保育園までいたこの街に戻ってきたの!10年ぐらいも戻れなかったんだよね。高校1年生になって戻ってこれた!今日から新しい高校生活が始まるんだ!超たのしみ!
1階から
「由夢〜!起きなさい!」
とお母さんの声が聞こえる。
「はーい」
といいながらベッドからおりる。
制服に着替えて下に行った。
「お母さんとお父さんおはよう」
と言うと
お父さんが
「おはよう由夢」
お母さんも
「おはよう由夢」
リビングのドアが勢いよく開いた。
「姉ちゃんおはよう!」
と言う声が聞こえる。
「おはよう!悠斗」
と私
悠斗とは姉弟なの!めっちゃ仲がいいの!しかも超のつくほどイケメンな弟!悠斗は中学1年生!私の行く高校は中等部がある名門校なの!だから悠斗と一緒に行けるの!
お母さんが
「早く準備しなさい」
それからご飯を食べて歯を磨いた。
そろそろ行く時間だ!
「悠斗そろそろ行くよ〜!」
と言うと
「分かった〜!」
と悠斗。
靴を履いて準備完了!
私、悠斗は元気よく
「行ってきます!」
と言う。
それから20分ほど歩いてやっと高校に着いた。
「じゃあ俺はあっちだから姉ちゃん放課後!」
と笑顔で言って手を振りながら中等部の方へ向かった。
理事長室に行き担任の先生が来た。
「1年1組担任の遥です!あなたが由夢ちゃんね!じゃあクラスに行こうか!」
と遥先生
2人で教室に向かった。
「呼ばれたら入ってきてね!」
とだけ言うと先生が教室に入っていく。
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