嘘と愛

「イリュージュ…愛している。…もう離れないで…僕が、ずっと護るから…」

 そう言われた時、イリュージュの頬に涙が伝った。
 その涙を見ると、幸喜も目が潤んできた…。

 最高のエネルギーを感じた時。
 幸喜もイリュージュも感動して、涙が溢れてきた。


「…有難うイリュージュ、僕に出会ってくれて」
 
 優しく抱きしめて、額と額とくっつけて幸喜が言った。

「…私も幸せです。…貴方に出会えて…」

 額からも伝わってくる幸喜の優しさに、イリュージュはもう何も言う事はないと思った…。
 やっとお互いが素直になり結ばれた幸喜とイリュージュだった。



 だがその後。
 ディアナは海外から帰国後、幸喜に結婚を迫ってきた。
 しかし、幸喜は結婚を承諾しないところかディアナに「別れて欲しい」と告げた。

 別れの言葉にディアナは逆上して、強引に幸喜に関係を迫ったり一方的にキスをしてくる始末。

 それでも幸喜は拒んでいた。

「判ったわ。別れてあげる…。その代わり、最後に家に送ってくれる? 」

 と言って、幸喜に家まで送らせたディアナ。

 家の前まで車で送ってもらったディアナは、不意打ちで幸喜にキスをした。
 不意打ちでされたキスに、幸喜は驚いていた。

 だが、そんなところに帰って来たイリュージュ。

 ディアナと幸喜がキスをしているところを目撃して、その場を逃げてしまったイリュージュ。

 そんなイリュージュを追いかけた幸喜だが見失ってしまった…。



 その後。
 イリュージュは姿を消してしまい、行くへが判らなくなってしまった。

 ディアナもイリュージュの行方は分からないと言って、探していると言っていた。

 手がかりすら見つからないまま、幸喜はどうすることも出来なかった。


 そんな幸喜に、ディアナは「イリュージュを探してあげるから、私と結婚して」と言いだしてきた。
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