エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
『今年の司法試験の合格発表は九月か。俺の採点では受かっていると思うぞ。正直、赤沼がいてくれないと困るが、弁護士となったお前を引き止める魅力がここにはないな。名声や高い賃金をもらえる事務所に移るのは赤沼の自由だ。だが俺の希望としては、仕事上のパートナーとして、お前とこの先もやっていきたい』
途端に赤沼の涙は引っ込み、自信に満ちた顔つきに変わった。
『仕方ありませんね。先生がそこまで僕を必要としているなら、生涯、仕事上のパートナーとなりましょう。浅木さんが弁護士になるのは無理でしょうから、ある意味、僕が先生にとって一番大切な存在です。浅木さんは恋人の地位に甘んじていればいい』
嫉妬をひしひしと感じさせる言い方であったが、ショックをうまくやる気に転換できた様子の赤沼に詩織は安堵した。
それと同時に、なれるわけないと言われた弁護士資格に憧れた。
『赤沼さん、弁護士になるための勉強を私に教えてくれませんか? 法律の問題集を買って少しずつやってはいるんですけど、独学だとわからないことだらけなんです。弁護士の国家試験のことはなにもわからないので……』
途端に赤沼の涙は引っ込み、自信に満ちた顔つきに変わった。
『仕方ありませんね。先生がそこまで僕を必要としているなら、生涯、仕事上のパートナーとなりましょう。浅木さんが弁護士になるのは無理でしょうから、ある意味、僕が先生にとって一番大切な存在です。浅木さんは恋人の地位に甘んじていればいい』
嫉妬をひしひしと感じさせる言い方であったが、ショックをうまくやる気に転換できた様子の赤沼に詩織は安堵した。
それと同時に、なれるわけないと言われた弁護士資格に憧れた。
『赤沼さん、弁護士になるための勉強を私に教えてくれませんか? 法律の問題集を買って少しずつやってはいるんですけど、独学だとわからないことだらけなんです。弁護士の国家試験のことはなにもわからないので……』