エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
その後にはしみじみと、≪いい人に巡り会えてよかったねぇ≫と呟いた。
鼻をすする音も聞こえる。
詩織はスマホをぎゅっと握りしめた。
「うん。私もそう思ってる。矢城先生に出会えて、私の人生がいい方に変わったの。お母さんにはたくさん心配かけたけど、私は幸せだよ。もう大丈夫……」
話している内に詩織まで鼻の奥がツンとして、泣きそうになった。
それで「仕事に戻らなくちゃ。またね」と電話を切り、スマホを胸に抱いた。
(お母さんの気持ちはわかってるよ。私がこっちで頑張ると強がり言ったから、心配しながら見守ってくれたんだよね。戻ってくればいいのにと思いながらも我慢してくれていたこと、感謝してる。これからは、たくさん親孝行したい……)
感傷に浸ってから相談室を出ると、ナワポンの明るい声がした。
矢城と赤沼にお菓子を配っていた彼女は、歩み寄った詩織にもタイ語の書かれた焼き菓子をくれた。
「ありがとうございます。ナワポンさんはこれからお仕事ですか?」
バッグを肩掛けしているナワポンに尋ねると、頷いて笑顔を見せてくれた。
「今日も力仕事、頑張るよ。そうだ……」
鼻をすする音も聞こえる。
詩織はスマホをぎゅっと握りしめた。
「うん。私もそう思ってる。矢城先生に出会えて、私の人生がいい方に変わったの。お母さんにはたくさん心配かけたけど、私は幸せだよ。もう大丈夫……」
話している内に詩織まで鼻の奥がツンとして、泣きそうになった。
それで「仕事に戻らなくちゃ。またね」と電話を切り、スマホを胸に抱いた。
(お母さんの気持ちはわかってるよ。私がこっちで頑張ると強がり言ったから、心配しながら見守ってくれたんだよね。戻ってくればいいのにと思いながらも我慢してくれていたこと、感謝してる。これからは、たくさん親孝行したい……)
感傷に浸ってから相談室を出ると、ナワポンの明るい声がした。
矢城と赤沼にお菓子を配っていた彼女は、歩み寄った詩織にもタイ語の書かれた焼き菓子をくれた。
「ありがとうございます。ナワポンさんはこれからお仕事ですか?」
バッグを肩掛けしているナワポンに尋ねると、頷いて笑顔を見せてくれた。
「今日も力仕事、頑張るよ。そうだ……」