エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
詩織は、赤沼を止めるために伸ばした片手を宙に浮かせたまま、混乱の中で動けずにいる。
一方、矢城と他の住人たちに動揺は見られない。
「先生、モテモテだね」とナワポンに笑われ、矢城はゴシゴシと頭をかいた。
「男の尻は硬いから、触ってもな……。赤沼、何度も言うが、同好の男を探してくれ。俺はノーマルなんだ。美緒ちゃんは、小学生男児に目を向けような」
つまり、赤沼は前々から矢城に恋愛感情を抱いているということで……。
彼は法廷に立った矢城を回想し、『惚れた』と語っていたが、それは弁護士としての才覚や仕事ぶりについてだけ言っていたのではなかったようだ。
矢城にからかわれた詩織を助けてくれたのも、正義感から見逃せなかったのではなく、嫉妬して怒っていたということなのか。
(それじゃ、赤沼さんは私のことを、恋敵になりそうだと警戒していたのかな。これからは嫉妬心を刺激しないように、気をつけよう……)
といっても、詩織から矢城にモーションをかけたことはないけれど。
「矢城先生のお嫁さんは美緒なの! 赤沼くんは男の子でしょ? 先生とは結婚できないんだよ」
一方、矢城と他の住人たちに動揺は見られない。
「先生、モテモテだね」とナワポンに笑われ、矢城はゴシゴシと頭をかいた。
「男の尻は硬いから、触ってもな……。赤沼、何度も言うが、同好の男を探してくれ。俺はノーマルなんだ。美緒ちゃんは、小学生男児に目を向けような」
つまり、赤沼は前々から矢城に恋愛感情を抱いているということで……。
彼は法廷に立った矢城を回想し、『惚れた』と語っていたが、それは弁護士としての才覚や仕事ぶりについてだけ言っていたのではなかったようだ。
矢城にからかわれた詩織を助けてくれたのも、正義感から見逃せなかったのではなく、嫉妬して怒っていたということなのか。
(それじゃ、赤沼さんは私のことを、恋敵になりそうだと警戒していたのかな。これからは嫉妬心を刺激しないように、気をつけよう……)
といっても、詩織から矢城にモーションをかけたことはないけれど。
「矢城先生のお嫁さんは美緒なの! 赤沼くんは男の子でしょ? 先生とは結婚できないんだよ」