ほろ苦彼氏の甘い口づけ
熟年カップルの日常

歴史を振り返ってみた

お正月気分が漂っていた1月が過ぎ去り、世界中が甘い香りに包まれる2月へ。


私、華江 美羽(はなえ みう)は、後期のテストを終えて一足先に春休みに入った大学生。

現在、友人達とカフェに来ており、テラス席で『1年生お疲れさま会』と題した女子会を行っている。



「ねぇねぇ、みんなはもう、バレンタインの予定決まった?」



ココアを飲んでいると、左斜め前に座っている愛菜(あいな)が話を切り出した。



「うん。その日はホテルのスイーツバイキングに行く予定」

「それって、駅前のところの?」

「そう。学生限定で料金が安かったから、せっかくなら行こうよって話になって」

「へぇ〜。何食べたいとかはあるの?」

「うーん、ケーキ丸々1個とか? あいつよりも多く食べてやろうとは思ってる」

「ワンホール一気食いかぁ。いいね〜」



親指を立てる愛菜にドヤ顔の琴実(ことみ)。どうやら当日はスイーツを食べまくる予定らしい。


彼氏には負けないと言い張っているけれど、頬がほんのり赤く染まってて嬉しそう。

付き合い始めたのがクリスマスの日だから、まだ1ヶ月、今月でやっと2ヶ月だもんね。
< 1 / 86 >

この作品をシェア

pagetop