ほろ苦彼氏の甘い口づけ
確かに、食事も楽しむなら、早い時間に行くほうがゆっくりできるよね。
だけど……終電という言葉で断るには、あまりにも早すぎでは⁉ まだ8時台だよ⁉
夜中まで長居するつもりだと思ったのかな……。
「そんな落ち込むなよ。明日出勤日なんだろ?」
「うん。でも、お昼からだから大丈夫かなって」
「なるほど。それでも、帰りが遅いと寝る時間も遅くなるし。疲れが取れないままだと、仕事するのも大変だろうからさ」
「……そうだね」
お互いの予定を把握した上での発言だったのだが、司のほうが一枚上手だった。
最大限に楽しめるように先まで見越して、さらには私の健康も考えてくれて……。
「まだ春休み始まったばかりじゃん。それに明後日も会えるんだし。元気出してよ」
「……うん」
鉄仮面の隙間から見えた微笑み。
優しさが心に染みると同時に、向こう見ずに誘った自分を恥じたのだった。
だけど……終電という言葉で断るには、あまりにも早すぎでは⁉ まだ8時台だよ⁉
夜中まで長居するつもりだと思ったのかな……。
「そんな落ち込むなよ。明日出勤日なんだろ?」
「うん。でも、お昼からだから大丈夫かなって」
「なるほど。それでも、帰りが遅いと寝る時間も遅くなるし。疲れが取れないままだと、仕事するのも大変だろうからさ」
「……そうだね」
お互いの予定を把握した上での発言だったのだが、司のほうが一枚上手だった。
最大限に楽しめるように先まで見越して、さらには私の健康も考えてくれて……。
「まだ春休み始まったばかりじゃん。それに明後日も会えるんだし。元気出してよ」
「……うん」
鉄仮面の隙間から見えた微笑み。
優しさが心に染みると同時に、向こう見ずに誘った自分を恥じたのだった。