ほろ苦彼氏の甘い口づけ
秘策その①名字呼び。
きっかけは一昨日の夜。
『インフルにかかったのでしばらく店閉めます』
お風呂を済ませてスマホを手に取ったら、バイト先のオーナーからメッセージが届いていた。
再開時期などの詳しい情報を尋ねようと、返事を打っていたのだけど……。
『近々大掃除するから、ついでに美羽の部屋も掃除していい?』
ちょうど母からも連絡が来て。
突然生まれた連休に暇を持て余すと思い、荷物整理も兼ねて実家に帰ったのだ。
「そういえば、ずっと名字で呼ばれてたな。2人だけの時はいつも通りだったけど」
「覚えてるんだ」
「当然。入学式の日からそうだったし。みんなの前で呼びづらかったの?」
「うん。からかわれると思って」
当時の映像が頭の中で再生される。
図書室で知り合ってからほぼ毎日交流していたけれど、小学校6年間、別のクラスだった私達。
中学に入学して、ようやく同じクラスになれた時はすごく嬉しかった。
きっかけは一昨日の夜。
『インフルにかかったのでしばらく店閉めます』
お風呂を済ませてスマホを手に取ったら、バイト先のオーナーからメッセージが届いていた。
再開時期などの詳しい情報を尋ねようと、返事を打っていたのだけど……。
『近々大掃除するから、ついでに美羽の部屋も掃除していい?』
ちょうど母からも連絡が来て。
突然生まれた連休に暇を持て余すと思い、荷物整理も兼ねて実家に帰ったのだ。
「そういえば、ずっと名字で呼ばれてたな。2人だけの時はいつも通りだったけど」
「覚えてるんだ」
「当然。入学式の日からそうだったし。みんなの前で呼びづらかったの?」
「うん。からかわれると思って」
当時の映像が頭の中で再生される。
図書室で知り合ってからほぼ毎日交流していたけれど、小学校6年間、別のクラスだった私達。
中学に入学して、ようやく同じクラスになれた時はすごく嬉しかった。