ほろ苦彼氏の甘い口づけ
左隣に回り、当時を再現する。
ただ懐かしく感じたから持ってきた。
初々しい頃を思い出してほしくて着てみた。
っていうのも本当だけど……真の狙いはかなりピンポイントで、中2のクリスマスシーズン。その中の終業式の日。
そう──交際6ヶ月間際のこの日、私達は初めてキスをした。
最初から回想すると顔がニヤけるため、サラッと振り返る。
天気は曇り。学校が終わったお昼もかなり冷えており、風も強かった。
防寒具は身に付けていたものの、私達は学校と家までの距離が遠く、自転車通学。
強風の中自転車を漕ぐのは寒い上に、煽られて倒れる危険が。
なので、天気が落ち着くまで待つことにしたんだ。
『ああ〜っ、染みる〜。少しでも日が出てくれるとありがたいんだけど』
『だよな。それが難しいならせめて風が止んでほしい』
公園の自動販売機で飲み物を買い、風をしのげる東屋へ。
私はコーンポタージュ、司はコーヒー。
缶を両手で包み込むようにして持って飲み、手と体の中を温めた。
ただ懐かしく感じたから持ってきた。
初々しい頃を思い出してほしくて着てみた。
っていうのも本当だけど……真の狙いはかなりピンポイントで、中2のクリスマスシーズン。その中の終業式の日。
そう──交際6ヶ月間際のこの日、私達は初めてキスをした。
最初から回想すると顔がニヤけるため、サラッと振り返る。
天気は曇り。学校が終わったお昼もかなり冷えており、風も強かった。
防寒具は身に付けていたものの、私達は学校と家までの距離が遠く、自転車通学。
強風の中自転車を漕ぐのは寒い上に、煽られて倒れる危険が。
なので、天気が落ち着くまで待つことにしたんだ。
『ああ〜っ、染みる〜。少しでも日が出てくれるとありがたいんだけど』
『だよな。それが難しいならせめて風が止んでほしい』
公園の自動販売機で飲み物を買い、風をしのげる東屋へ。
私はコーンポタージュ、司はコーヒー。
缶を両手で包み込むようにして持って飲み、手と体の中を温めた。