ほろ苦彼氏の甘い口づけ
気まずい空気が流れる中、話を切り出したかと思えば……このタイミングでデートのお誘い⁉


「ええっ⁉ 一泊するの⁉」

「うん。最初は短時間だけって話だったけど、せっかくなら設備を堪能したいし」



空気が一変。甘いムードが漂い始める。


高級ホテルでお泊りデートという、2つの初体験。


お風呂に入る時はどうするんだろう。ガラス張りでも、シャワーカーテンはあるよね?

ベッドは多分1つだけだと思うから……クイーンサイズかキングサイズ? 寝相に自信ないから、蹴り飛ばさないか心配だな……。



「どう?」

「いいよ。期限切れる前に行こうか」



気になる点が多すぎて胸の鼓動が速まっているが、期間限定には勝てなかった。

期限は来月末まで。使わないともったいないしね。



「でも、沢村には秘密だよ?」

「もちろん。美羽も気をつけてね。あいつ、神出鬼没だからさ。もし遭遇したら、適当な理由つけてすぐ逃げて」

「わかった……」
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