幼なじみじゃなきゃダメ?
真那side
あれっ、教室の前にハンカチがおちてる。
教室には慎くんが1人で話していた。
「はぁ?俺ら一緒に住んでんだから朝ぐらい一緒にいってもいーだろ」
えっ誰と話しているんだろう。少し教室を覗いてみると
「あ、椎谷梓沙ちゃんだ」
私が、入学式の日に目を惹きつけられた子。
「しーっ、何言ってんの!バレたらどうすんの」
と梓沙ちゃんが慎くんにペシペシと叩いてたので思わず「ふふっ」と笑ってしまった。
ガラガラガラガラと教室のドアを開けると梓沙ちゃんと慎くんが驚いたように私を見てきた。
私は今がチャンスだと思い、
「あの、教室の前にこれ落ちてたんですけど梓沙ちゃんのですか?」
驚いたように梓沙ちゃんが私を見ていたので
「あ、すいません。ちがいましたよね。ごめんなさい。」
やっぱり違ったかあ。はぁ私このままだと高校でも友達できないのかなぁ…。
「あ、いやいや違うの、ちょっと顔あげてよー
これ私のなの。ありがとう」
「あ、そうだったんだ。よかったー。
私は水野真那です。よろしくね」
よしっ言えた。
「かわいい……」
えっ今私に言った?こんな事いわれ慣れてないから恥ずかしい。
「ありがとう」
その後は梓沙ちゃんの事あずにゃんって呼んでいい?って聞いたらいいよって言ってくれた。
しかも、あずにゃんは私のこと真那って呼んでくれることにもなった。