いつか笑って話せるときがくる
「いってきます」
家を出ようとするとお母さんがお弁当を渡してくれた。
「いってらっしゃい」
笑顔でそう言ってくれたお母さんに私も笑顔で返した。
お母さんは私が学校を休むとわかっていても毎日同じ時間に起きてお弁当を作ってくれていた。
『どんな感じか食べてみたかったんだよね』
なんて言いながらお母さんは自分で作ったお弁当を私の代わりにお昼に食べていた。
『もったいないな』
とかそんなことは一言も言わず
私が学校を休むといっても何も言わず
『わかったよ』
と優しくいってくれるお母さんに私はいつも感謝しかなかった。
ありがとう。お母さん
心の中でお礼を言った私は、学校へと向かった。