いつか笑って話せるときがくる
ガラガラ
指定された時間、私がドアを開けると
そこには優しそうな女の人が座っていた。
その人はスクールカウンセラーという人だ。
私は今からその人にカウンセリングをしてもらう。
『どんな人だろう?』とか、『何をすればいいんだろう?』
とか、いろいろ考えて不安だったけど
カウンセラーさんの表情や言葉がとても優しくて不安なんか一瞬にして消えて、
今日初めてあったばかりの人なのに、気が付いたら私は自分でも驚くくらい自分の話をしていた。
「ありがとうございました。」
カウンセリングが終わり部屋の外に出ると、なんだか心が軽くなっているような気がした。
今まで、トイレのことは人に話すのが恥ずかしくてなかなか自分からは話さなかったけど、
カウンセラーさんがずっと優しい表情で聞いていてくれたからか
すごく話しやすかった。
それから私は、時々カウンセリングを受けるようになった。
カウンセリングを受けたからといって調子が良くなるというわけではないけれど
それでも私にとっては大切な時間となった。