Livre magie〜信じる心〜
リオンの瞳が僕たちを見つめる。その瞳はとても優しくて、まるで守られているような不思議な気持ちになって、心が温かくなる。エリカの時に感じるものとはまた違った温もりだ。

「俺は、何があってもノワールたちを信じる！俺の家族だから！人は独りでは生きていけないんだ。人を信じて、愛して、大切にして、手を取り合って生きていく。俺は君のそんな存在になりたいと思ってるよ。いや、俺だけじゃなくて、きっとノワールたちもそう思っているはず」

「リオン……」

僕の目の前がぼやけていく。カズの目も見開かれ、どこか驚いている様子だった。ゾンビたちも攻撃をしようとするのをやめていく。

「説得、できそうだね」

メルキュールがそう僕に微笑んだ刹那、カズが僕の目の前に現れる。まるで瞬間移動したかのようだ。カズの素早い動きに驚く間もなく、僕の体に衝撃が走る。カズに蹴り飛ばされていた。

「先生！！」

エリカが僕に駆け寄ってくれる。メルキュールたちも驚いていた。最初はただカズに攻撃されただけだと思っていたけど、違う。物の怪からの攻撃から守ってくれたんだ。
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