Livre magie〜信じる心〜
鋭い声がして僕がようやく振り返ると、血のように赤い表紙の本を手にした僕の兄であるリオンが部屋に入ってきた。
「ごめんなさい」
メルキュールはそう言い、僕から離れる。やっと視線が離れていったことに、僕はちょっとホッとしていた。一緒に暮らしているとはいえ、家族でも幼なじみでも、視線があると集中できないから。
「リオン、ありがとう。その本は?」
僕がそう言うと、リオンは「家に帰ってくる途中にオズワルドさんに会って渡されたんだ」と笑って僕に本を手渡す。この本の中にまた人が閉じ込められてるんだ。
オズワルドさんは魔法警察で、この本の中に人が閉じ込められるという事件の捜査協力を僕とリオンは任されている。
今回渡された本は、僕の書いた「地獄からの使者」という本だ。大悪魔に命じられて地上へ出てきた悪魔の主人公は、死にたがりの男の子と出会い、様々なことを共に学んでいく話だ。
「とりあえず、ノワールはお昼ご飯を食べろ。小説の中に入るのはそれからな」
「ごめんなさい」
メルキュールはそう言い、僕から離れる。やっと視線が離れていったことに、僕はちょっとホッとしていた。一緒に暮らしているとはいえ、家族でも幼なじみでも、視線があると集中できないから。
「リオン、ありがとう。その本は?」
僕がそう言うと、リオンは「家に帰ってくる途中にオズワルドさんに会って渡されたんだ」と笑って僕に本を手渡す。この本の中にまた人が閉じ込められてるんだ。
オズワルドさんは魔法警察で、この本の中に人が閉じ込められるという事件の捜査協力を僕とリオンは任されている。
今回渡された本は、僕の書いた「地獄からの使者」という本だ。大悪魔に命じられて地上へ出てきた悪魔の主人公は、死にたがりの男の子と出会い、様々なことを共に学んでいく話だ。
「とりあえず、ノワールはお昼ご飯を食べろ。小説の中に入るのはそれからな」