Livre magie〜信じる心〜

「せ、先生……！もう落ち着きましたから……」

エリカが恥ずかしそうに言い、僕は「ご、ごめん！緊張を解そうと思って……」と言い慌てて手を離す。僕もエリカも顔は真っ赤に染まっていた。

「こんな時にイチャつくなよ〜！」

リオンがニヤニヤしながら言い、メルキュールも笑っている。僕は「みんなの緊張が解れると思って！！」と恥ずかしさから大声で言い、目の前のゾンビや物の怪たちを見つめる。剣を握る手に少し力が入る。

「行こう！！」

僕が叫ぶと共に、メルキュールが杖を振って呪文を唱える。すると、僕たちを守っていたバリアが小さくなり、全員ではなく個人個人を守るものへと変わった。

僕は剣をゾンビたちに振り下ろし、リオンは雷を纏った弓で、エリカは可愛らしい拳銃を発砲してゾンビたちを攻撃していく。ゾンビは思ったよりも弱く、頭を攻撃すれば簡単に倒れていく。これならすぐに物の怪と戦うことができそうだ。

それにしても、このゾンビたちは一体何なんだろう？物の怪というわけではなさそうだ。でも、この小説に悪魔は登場してもゾンビは登場しない。どうしてゾンビがいるんだろう？