本能で恋をする~after story~
ダメだ―――。
さっきの光景が頭に焼き付いて、仕事に集中できない……。
そのせいで、ミスを連発してしまい…
「凛音ちゃん、どうしたの?休憩した後からおかしいよ?今日はもう帰って!このままいられてもお客さんに迷惑かかるから」
と店長に叱られ、カフェを出た。


最低だ。28歳にもなって、こんなことぐらいで仕事に影響させて、店長やお客さんに迷惑かけるなんて――――

家に帰り着いてからも、涙が止まらない。
ヤキモチと、自分に対しての怒りと情けなさで。

「もう……やだ!」



なんとか、気持ちを落ち着かせ、海斗が帰る前に夕食を作っていると…………
「ただいまー」
と海斗が帰ってきた。
よし、とりあえず海斗に抱き締めてもらおう。そしたらこのモヤモヤも少しは落ち着くだろう。
タタタタ……
「おかえりー、海…斗」

え…なんで?
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