本能で恋をする~after story~
社員旅行当日――――

「おはようごさいまーす!」
「あぁ。おはよ……って!なんだこれ?」
何がって――――社員の数だ。
かなり多い。

「おい!叶斗!なんだこの人数は!」
「なんだって、何が?」
「いつもの食事会はこの、半分以下じゃんか!」

いつもの食事会は参加は自由にしている。いくらお金は会社持ちにしても、行きたくないやつもいるだろう。
だから、無理に来る必要ないし、来たいやつだけにしている。
だから、食事会の出席者もだいたい同じやつだし、俺達もそれでいいと思っている。
なのにだ!今回は旅行だぞ!しかも男が断然多いし。

「さすがだね、凛音ちゃん効果!」

やっぱそれか――――

当の凛音は
「みんな来てくれたんだね!大勢で楽しみだね!」
なんて、言ってる。

いや、凛音。コイツ等は凛音目当てだぞ。
大変だ。俺は気が休まらない。
「私も挨拶してくるね!海斗がお世話になってるもんね」
「おい!ちょ…凛音!一人で行くな!」
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