#OVER TIME




「え、翔真練習行ってんの?」

男子達のフロアーに行くと、部屋に人の気配はなく戻ってくると新米斎藤が男子はもう体育館で練習を始めてるとのことだった。

「なーんだ!女子ももう少しで練習だし、温泉でも行ってくっかな!!」
後で謝ればいっかと、部屋に戻ろうとすると、


「未茉?」

「あ?」
低い男の声に振り向くと、見たことも聞いたこともない奴が立って…いると思いきや、未茉は何度も目を掠めてその男にピントを合わせる。

「未茉だろ?覚えてる?俺のこと」

「あぁあーっ、ちょっと待て。顔は覚えてんだけど、名前が出てこねぇ」
混乱して頭を押さえてると、
「そうだよね、ははっ。けっこう久しぶりだもんね。俺、想汰だよ。」

「想汰!!確か宮城だっけ?あれ、愛知?」
「うん高校は宮城だよ。」
「あれ、ウィンターカップいたか?見当たんなかったぜ。」
「あははっ、失礼だなぁ。いたよ。ちゃんと未茉ちゃんの熱烈な告白シーンしっかり見させてもらったよ!」
「マジか?!そりゃいいもん見たな!想汰!」
バンバンっ!と未茉が肩を叩いて笑ってると、

「せっかくだからちょっと話そ。外出れる?」



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