#OVER TIME
「うっわぁーうまそぉー!!なぁ、想汰!あっち!あっち!あっちの見晴らしのいい公園で食おうぜ!!」
「はいはい。」
はしゃぐ未茉に引っ張られ、公園のど真ん中に立ち、見上げた空一面からパノラマビジョンの太陽の日差しが降り注ぐ胸いっぱいに空気を吸いこみ身体を気持ち良さそうに伸ばしてる。
「景色も空気も最高だな!空がこんなに見えるなんて気持ちいいぜ!」
「ああ、東京じゃビルが邪魔で空なんか見えないよな。」
「うわ、ソフトクリームめちゃくちゃうめえっ!!やっぱり牛乳が違うのか!?」
「話聞いてねぇな相変わらず。しっかし、未茉の相手は健だとばっかり思っていたから、まさか全然違う相手を選ぶとはな。」
「おお、自分でも意外だったぜ。」
「健よりいい男なの?翔真は。」
「どっちもいい男だぜ。ただどっちが好きかの問題。」
「健も匠も悲しんでるだろーな。二人とも未茉のことすっげー好きだったから。」
「あー。まー、そんなこと言ってみんなの気持ち考えてたら誰とも付き合えねぇだろ。」
「・・・(男並の淡白だな・・・)」
あっさりとした未茉の言葉に絶句してると、
♪♪♪…
スマホが鳴り呼び出しがかかった。
『白石!!あんたどこ行ったの!?』
「うわ、やべぇ、想汰わり、集合時間過ぎてたわ!あとでな!」
「え・・・・。」
ソフトクリームを一気食いしてさっさと去ってく未茉を見て、
「相変わらずだなぁ・・」
苦笑いするも、昔から変わらない未茉の後ろ姿にくすっと笑い、匠に電話をかけた。
「ああ…俺、想汰だけど。うん。今未茉ちゃんと話したよ。もっと健のこと話そうと思ったけどわりぃ・・・全然、話聞いて貰えなかった。」