#OVER TIME
「背たけぇな。アイツバスケ部じゃね?」
札幌駅の中では移動で、ニューイヤーカップ出場の蔵井高校の男子バスケ部達がお土産屋にいると、
「あのデカイの、確か明徳の奴だろ?」
札幌駅中のラーメン屋さんで並んで食べる未茉と翔真がいた。
「未茉だ。」
部員達の会話に想汰は足を止めて視線をやった。
「ああ、あのウィンターカップで告白したカップルか?すげぇな。」
「んー。仲良さそうだなー。」
「なんだよ想汰。お前狙ってたとか?」
「いや、そうじゃなくて。」
「おっちゃん!替え玉大盛りでな!!」
ラーメン屋では行き慣れた常連客のように未茉が至福の笑みで追加注文をする。
「まだ食べるの・・・?」
ロマンチックに帰ろうなんて企画は未茉には通用せず、ホテルで夕食済ませたはずなのにおかわりするお腹いっぱいの翔真は苦笑いをする・・・
「翔真もしっかり食べねぇと明日試合になんねーぞ?」
「そんなに食べたら明日動けないよ・・」
「明日男子どこ?」
「蔵井高校」
「蔵井!?」
「うん。そう。」
「マジか?!想汰んとこか!手強いぜ。」
「知り合い?」
「ああ。今日昼間アイス一緒に食ったんだ!」
「え・・・・」
「アイツ昔からすっげーうめぇから、お前いい刺激に受けると思うぜ!!」