#OVER TIME





「なになに…願望、目を背けていたことに向きあう時。よく考えよ。ん?お前みたいな能天気な奴でも目を背けることなんてあるんだな。」
「・・・・。」
「争い事、勝ちがたし。うわっ、厳しいなぁおい…」

「恋愛は?」
「恋愛は、他人の妨げあれど、末長く思えば結ばれます。だってよ!」
「うわ・・・この他人の妨げっていうのが本当に怖いな・・」
脳内に過る心当たりがありすぎる人物に思わず身震いする翔真。

「うわぁー、俺も小吉だぜー。」
「俺もだ・・」
揃いも揃って、BIG3は仲良く三人とも小吉だった。

「あんだよお前ら!図体でけぇくせにコキチなんてよー努力が足りねぇんじゃねぇの?!」
「大丈夫だ。お祓いしとこう。」
キタローは三人のおみくじをそっと取り、懐に忍ばせた。

「翔真!あたしの大吉は、願いが一番に叶うように一番高い木に結びつけてくれよ!!」
「ん。いいよ。」
自慢の背の高さで誰も結べない高さの木にくくりつけると、

「湊ぉぉおおおおっ!!!俺のも頼むぅ!!」
そこへすがるようにして抱きつく斎藤に
「いいですけど・・・」

「俺も小吉だったんだぁぁあ!!しかもなっ、待ち人音信なし、縁談 相手の幸せのために身を引け、最悪だぁぁあこのおみくじぃい!!」
うぁぁああーん!!と婚活を今年に駆けていた斎藤は困ったように泣きつく・・。


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