#OVER TIME
「おーいっ!!翔真ぁっ!三上結城ー!あっ健兄達も!!」
そして未茉の弟の和希と瑞希とママがやってきた。
「きゃぁあっ!!新年早々イケメンが勢揃いしてぇめでたいわぁぁあ!!」
未茉の母は目をハートにして大喜びする程、イケメンに目がない。
「こらぁ和希!“結城さん”だろうが!!呼び捨てすんじゃねぇ!!」
白石家にお邪魔してすっかり仲良くなった結城は和希をタックルされ首を絞められるも、兄貴代わりといった感じか、じゃれあい嬉しそうだ。
「和希、お前王子に進学するんだろ?進級テスト勉強してるのか?」
「匠兄、姉ちゃんじゃねーんだから落ちたりしねーよ!余裕だぜ。」
「とか言ってこの前テスト赤点だったろーが!!」
わいわいと身内が久しぶりに揃うと話が弾みだす中、
「そういや、想汰は今回日本代表初の召集かかったんだろ?凄くね?」
ほとんどがプロチームで活躍する選手の中、唯一高校生で召集されたのが、嵐と想汰で未茉が興奮気味に健に訪ねると、
「ああ。しかもあの背丈のガードで大学生差し置いて高校生から選ばれるなんてマジで凄いな。」
コートでアップしてる想汰を未茉が身を乗り出して指差してる姿に気づいたのか、
“よおー!”と手を振ってくれる。
「お、気づいた!想汰ー!!頑張れぇー!!」
見えるように未茉が両手でブンブンっと手を振ると、同じくコートにいる嵐がこちらに気づき、
「お前、嵐も応援してやれよ。キレてるぜ。」
物凄い仏頂面で未茉に睨みを飛ばしている。
「あ、そうだったわりぃわりぃ!嵐も頑張れぇーー!!!」
大声で手を振ると、
「“嵐も”って“も”ってなんだよって顔してんな!」
あははっと一同は笑っていると、
「こんばんはー!」
背後からよく聞きなれた女性の声がして振り向いた。