#OVER TIME
「不破は?一緒じゃねーのか?」
未茉の質問にギクッと肩を揺らすららに、
「??お前、なんか変じゃね?」
「ううん!!あ、なんか関東って人混み多くて酔っていうかあはは…」
「そうか?大丈夫か?」
「うん。それにいつも不破と一緒と思われたら心外!あんな奴…」
「え、一緒じゃん。」
「・・・。」
「うわぁあー!中国相手に圧勝だったな!日本!」
そして試合が終わると、場内の照明は明るく点灯され観客達は歓喜に湧きいつまでも選手達に拍手が送られていた。
「「嵐兄ちゃぁあーーん!!」」
コートを一周し、観客席に手を振る選手達に和希瑞希は、この試合最多スティールとアシストを記録した嵐に叫んで手を振ると、
気づいた嵐も“さんきゅー”と手を振りかえすと、
「嵐ー!!」
隣で未茉も大きく手を振ると、それに気づいた嵐も手を振ろうとした時、
「桐生さーん!」
と、わざと翔真が笑顔で手を振り、
「・・・ピキ・・・」と怒りを露にした・・
「ほら!らら嵐だぜ!手を振れよ!」
嵐ファンのららに未茉はららの腕を引っ張って立ち上がらせようとするも、
「あ、いい。いい。」
嵐の後ろを歩いていた想汰に気付き、体を引っ込めてしまう。
「どうした?ららなんか変じゃね?」
そんな様子のららに気づいたのか想汰もこちらを見ていた。