都合のいい女になるはずが溺愛されてます
ひとつめのアトラクションを楽しんで出口から出てきたら、カチューシャやヘアバンドをした女の子たちとすれ違った。
……佐久間、ああいうのつけるの嫌がるかな。
「佐久間さん」
「はいよ」
「こういうテーマパークではしゃぐのはアリですか?」
「好きにすれば?」
「……あの、被り物とか、一緒にしてくれますか?」
勇気を出して言ったら眉間にしわを寄せて怖い顔をされた。
え、そんなに嫌?言わなきゃよかった。
「仁奈そういうキャラだった?」
「嫌なら大丈夫です。困らせてすみません」
「嫌じゃない、ごめん照れ隠し。あんまりにかわいいこと言うからニヤけないように必死で」
怖い顔をしたと思ったら満面の笑みで手を繋いできた。
その笑顔は愛想笑いじゃないから、佐久間の言ってることは本当になんだと思う。
「今日の仁奈、心臓に悪い」
でもそれはこっちのセリフだ。私なんていつも佐久間に翻弄されてるのに。
そんなこと言われたら、期待を超えて自惚れてしまう。
「ねえ、もう手を繋いでもそんなに緊張しない?」
「言ったら意識するからやめてください」
「はーい」
自惚れると余計に好きだって実感するからやめてほしいのに。
けど今日くらい彼女気分でもいいかなと思った。
……佐久間、ああいうのつけるの嫌がるかな。
「佐久間さん」
「はいよ」
「こういうテーマパークではしゃぐのはアリですか?」
「好きにすれば?」
「……あの、被り物とか、一緒にしてくれますか?」
勇気を出して言ったら眉間にしわを寄せて怖い顔をされた。
え、そんなに嫌?言わなきゃよかった。
「仁奈そういうキャラだった?」
「嫌なら大丈夫です。困らせてすみません」
「嫌じゃない、ごめん照れ隠し。あんまりにかわいいこと言うからニヤけないように必死で」
怖い顔をしたと思ったら満面の笑みで手を繋いできた。
その笑顔は愛想笑いじゃないから、佐久間の言ってることは本当になんだと思う。
「今日の仁奈、心臓に悪い」
でもそれはこっちのセリフだ。私なんていつも佐久間に翻弄されてるのに。
そんなこと言われたら、期待を超えて自惚れてしまう。
「ねえ、もう手を繋いでもそんなに緊張しない?」
「言ったら意識するからやめてください」
「はーい」
自惚れると余計に好きだって実感するからやめてほしいのに。
けど今日くらい彼女気分でもいいかなと思った。