都合のいい女になるはずが溺愛されてます
「てか仁奈ちゃんってぇ、後腐れ全く無し?」
2軒目に選んだ居酒屋で1杯飲み終わった頃、佐久間が急に不満を吐き出した。
佐久間のことだ。うやむやにして後腐れする女が多かったんだろうな。
「俺結構待ってたんだけど、仁奈から連絡来るの」
「めんどくさいですね、佐久間さんって」
「お酒の力借りないと本音は言えねーの」
「ふふっ、どの口が言うんだか」
こっちはどれが本音かすら分からないのに。
意味がわからなくて笑ってしまう。
すると佐久間はは私の目をじっと見て距離を縮めてきた。
ああ、その熱のこもった目は嫌いだ。
「……今日家言っていい?」
嫌でもあの夜を思い出すから。
「この前俺ん家だったから今日仁奈の家行きたい」
「今日生理なんで無理です」
自然な動きで指を絡ませて来たから断りながら振り払った。
すると佐久間は眉毛を動かして何か閃いた顔をした。
「ああ、だからレバニラすげー勢いで食ってたの?
貧血気味?今日俺行かない方がいい?」
レバニラ食べてたのバレたのは恥ずかしい。
それに予想外な反応をされて戸惑った。
「え、来るんですか?」
「うん、ダメじゃないなら」
「なんで?佐久間さんってそういう目的で私を飲みに誘ったんじゃないんですか?」
「なにそれ、そんなのただのヤリチンじゃん。違うし」
「じゃあなんで?」
「………秘密」
「は?」
人懐っこいだけじゃなくてらはぐらかすの上手だな。
こういう男は気を許したら好きになってしまいそうで怖い。
佐久間の言う『後腐れ』はしたくないからこれ以上仲良くなりたくないなぁ。
2軒目に選んだ居酒屋で1杯飲み終わった頃、佐久間が急に不満を吐き出した。
佐久間のことだ。うやむやにして後腐れする女が多かったんだろうな。
「俺結構待ってたんだけど、仁奈から連絡来るの」
「めんどくさいですね、佐久間さんって」
「お酒の力借りないと本音は言えねーの」
「ふふっ、どの口が言うんだか」
こっちはどれが本音かすら分からないのに。
意味がわからなくて笑ってしまう。
すると佐久間はは私の目をじっと見て距離を縮めてきた。
ああ、その熱のこもった目は嫌いだ。
「……今日家言っていい?」
嫌でもあの夜を思い出すから。
「この前俺ん家だったから今日仁奈の家行きたい」
「今日生理なんで無理です」
自然な動きで指を絡ませて来たから断りながら振り払った。
すると佐久間は眉毛を動かして何か閃いた顔をした。
「ああ、だからレバニラすげー勢いで食ってたの?
貧血気味?今日俺行かない方がいい?」
レバニラ食べてたのバレたのは恥ずかしい。
それに予想外な反応をされて戸惑った。
「え、来るんですか?」
「うん、ダメじゃないなら」
「なんで?佐久間さんってそういう目的で私を飲みに誘ったんじゃないんですか?」
「なにそれ、そんなのただのヤリチンじゃん。違うし」
「じゃあなんで?」
「………秘密」
「は?」
人懐っこいだけじゃなくてらはぐらかすの上手だな。
こういう男は気を許したら好きになってしまいそうで怖い。
佐久間の言う『後腐れ』はしたくないからこれ以上仲良くなりたくないなぁ。