都合のいい女になるはずが溺愛されてます
実は半年後、6月に結婚式を挙げることになった。
ジューンブライドということで結婚式が多いシーズンだからダメ元だったけど、運よくキャンセルが出て執り行えることに。
「仁奈、招待状送る人決まった?」
その日の夜、家に帰ってきた佐久間が私に問いかけてきた。
「うん、大体は。……陸は?」
さすがに会話の中では『陸』と呼べるようになったけどやっぱりちょっと恥ずかしい。
だから心の中では佐久間と呼んでいる。
「親戚とか友達は決まったけど、職場どうしようかと思って」
「そこが一番悩みどころですよね」
「ね、今から一緒に決めない?」
スーツを脱ぎながらそう言われ「いいですよ、もう今日決めちゃいましょう」と気合を入れて返事した。
「ウチの部長呼ぶからさ、商品開発の部長はやめといていいよね」
「いえ、呼んでください」
話していくうちに、今日ボロクソ言ってきた上司の話題が出てきたから即答した。
「えー、この上司セクハラ親父じゃん。性格悪いしやめた方がいいって」
「だからこそぎゃふんと言わせてやりたいんです」
「……仁奈、あのおっさんになんか言われた?」
「言われたけど落ち込んでないから大丈夫。
でも今回ばかりは腹が立ったから、結婚式で絶対見返してやるんです!」
「ええ、仁奈ちゃんが燃えてる……」
拳をかためて決意表明したら佐久間は目をパチクリさせている。
「私頑張りますから」と意気込んだら「俺これ以上仁奈がかわいくなったら困っちゃう」と馬鹿にはせず笑ってくれた。
ジューンブライドということで結婚式が多いシーズンだからダメ元だったけど、運よくキャンセルが出て執り行えることに。
「仁奈、招待状送る人決まった?」
その日の夜、家に帰ってきた佐久間が私に問いかけてきた。
「うん、大体は。……陸は?」
さすがに会話の中では『陸』と呼べるようになったけどやっぱりちょっと恥ずかしい。
だから心の中では佐久間と呼んでいる。
「親戚とか友達は決まったけど、職場どうしようかと思って」
「そこが一番悩みどころですよね」
「ね、今から一緒に決めない?」
スーツを脱ぎながらそう言われ「いいですよ、もう今日決めちゃいましょう」と気合を入れて返事した。
「ウチの部長呼ぶからさ、商品開発の部長はやめといていいよね」
「いえ、呼んでください」
話していくうちに、今日ボロクソ言ってきた上司の話題が出てきたから即答した。
「えー、この上司セクハラ親父じゃん。性格悪いしやめた方がいいって」
「だからこそぎゃふんと言わせてやりたいんです」
「……仁奈、あのおっさんになんか言われた?」
「言われたけど落ち込んでないから大丈夫。
でも今回ばかりは腹が立ったから、結婚式で絶対見返してやるんです!」
「ええ、仁奈ちゃんが燃えてる……」
拳をかためて決意表明したら佐久間は目をパチクリさせている。
「私頑張りますから」と意気込んだら「俺これ以上仁奈がかわいくなったら困っちゃう」と馬鹿にはせず笑ってくれた。