2番目の恋
笹崎の顔を見上げる。
「もうこれ以上、咲良が大きくなったらダメだなーと思って。」
笑ってそう言う。
私が守りたいものって何なんだろう。
笹崎と咲良と3人の生活以上に、守りたいものって何なんだろう。
今までの日々を手放してまで、私が本当に手に入れたいものってなんなの?
突然フワリと笹崎の腕から解かれる。
「もうこうやって会うのやめよ。」
こんな時に笑顔で言うなんて。
嫌だ。
笹崎とずっと一緒にいたい。
心では強くそう思うのに、口から出てこない。
もう笹崎が手のひらから零れ落ちそうな位置にいるのに。
私は何も言えず、でも小さく頷いた。
笹崎がいなくても平気だ。
私は咲良と幸せになるんだから。
たぶん、私、すごく泣きそうな顔になってる。
なのに笹崎は歯を見せて笑う。
突然、咲良が部屋の奥から泣いた。
やっと私は小さく笹崎に「分かった。」と言った。
最後に笹崎は「元気にやれよ。」と言って私の頭をポンポンとする。
行かないで。
アパートの外階段を降りて行く笹崎の背中を見つめながらそう思った時、また咲良が泣いた。
私は笹崎の背中を気にしながら、ドアを閉めて急いで咲良を抱き抱える。
笹崎、行かないで。
なんで私は追いかけないんだろう。
ずっと後悔するかもしれない。
でも足が全く動かなかった。
「もうこれ以上、咲良が大きくなったらダメだなーと思って。」
笑ってそう言う。
私が守りたいものって何なんだろう。
笹崎と咲良と3人の生活以上に、守りたいものって何なんだろう。
今までの日々を手放してまで、私が本当に手に入れたいものってなんなの?
突然フワリと笹崎の腕から解かれる。
「もうこうやって会うのやめよ。」
こんな時に笑顔で言うなんて。
嫌だ。
笹崎とずっと一緒にいたい。
心では強くそう思うのに、口から出てこない。
もう笹崎が手のひらから零れ落ちそうな位置にいるのに。
私は何も言えず、でも小さく頷いた。
笹崎がいなくても平気だ。
私は咲良と幸せになるんだから。
たぶん、私、すごく泣きそうな顔になってる。
なのに笹崎は歯を見せて笑う。
突然、咲良が部屋の奥から泣いた。
やっと私は小さく笹崎に「分かった。」と言った。
最後に笹崎は「元気にやれよ。」と言って私の頭をポンポンとする。
行かないで。
アパートの外階段を降りて行く笹崎の背中を見つめながらそう思った時、また咲良が泣いた。
私は笹崎の背中を気にしながら、ドアを閉めて急いで咲良を抱き抱える。
笹崎、行かないで。
なんで私は追いかけないんだろう。
ずっと後悔するかもしれない。
でも足が全く動かなかった。