2番目の恋
笹崎はいつもみたいに笑ってる。
朗らかな笑顔。

ほんっとうにコイツは単純だなー。

なんでそんなに未来を信じられるんだろう。

「俺とだったら多分、『この人と結婚してハズレだったなー』って思うことはないよ。」

うん。
分かってるよ、きっとそうだよ。

笹崎と一緒になったらハズレなんてない。
きっと私は幸せだよ。

「んーどうかなー。」

私は咲良を笹崎から奪って一緒に座る。

「さくらー、この人が咲良のパパでもいい?」

咲良のクリクリな大きな目。
長いまつ毛。
まーるいほっぺ。
パンのような腕。

咲良はニッコリと笑って笹崎を見た。
そして初めて聞く、咲良の口からの言葉。

「ぱーぱ!」

笹崎が目を見開いて私の方を見る。
そして次の瞬間、ボロボロ涙をこぼした。

実は私も泣きそうになった。

きっと笹崎はちゃんとこの子の父親になる。

今日、新しく3人で住む家を探しに行こう。
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