2番目の恋
駅近くのファミレスに入る。
14時半。
中途半端。
人も少ない。
子ども用のうどんと、チキンステーキと、ハンバーグを注文する。
「でも偉いね、特別支援学校の先生なんて。」
何気なく言葉が出た。
「まあ、仕事だから大変なことはあるけど、子どもは可愛いよ。親はすごいなーと思うけど。」
チラリと目が合う。
「自分の子はかわいいからなー、ね、咲良ー。」
私はちょっと気まずさを感じて咲良に声を掛ける。
咲良はよだれを垂らしながらアウアウ言うだけ。
「なんか、あの頃男に好かれることばっか考えてた美織より、今の母ちゃんになった方がずっといいわ。」
「え?」
驚いて思わず笹崎を見る。
笹崎は笑ってる。
「そんなこと言って、高1の入学した直後に私に告白してきたじゃん?」
「お、お前、そんなことまだ覚えてたのかよ。」
笹崎が吹き出す。
「いや、あの頃は美織すげえ可愛かったもん。今とは違って。」
照れ隠しにそんなことを言う。
さらに思い出したように続けた。
「そうだ、そういうお前だって話したこともない平良に一目惚れしてたじゃねえか。」
「まー、イケメンだし、頭いいし、野球うまいし?」
「はいはい、そうですか。」
そんな懐かしい話をしてるうちに頼んだ商品が運ばれて来る。
咲良がうどんを見て嬉しそうにテーブルを叩く。
私はうどんを細かく切りながら話を続ける。
「笹崎、ありがとうね。」
「ん?なにが?」
「笹崎だけだよ、振った後も何もなかったように友達でいてくれたの。」
笹崎はコーラを飲みながら「おー」とだけ言った。
そして私からうどんの器を奪う。
「全然食べれてねえじゃん、食えよ。」
笹崎は細切れになったうどんをスプーンで咲良に食べさせる。
慣れた手つきだ。
私は子どもを産んでから、すべて子ども優先で生きてきた。
子どもがまだご飯食べ終わってないのに、ご飯食べるなんて。
必死に溢れ出しそうな涙を我慢する。
久しぶりに食べたお店のハンバーグ。
すごく美味しくて、また泣けた。
14時半。
中途半端。
人も少ない。
子ども用のうどんと、チキンステーキと、ハンバーグを注文する。
「でも偉いね、特別支援学校の先生なんて。」
何気なく言葉が出た。
「まあ、仕事だから大変なことはあるけど、子どもは可愛いよ。親はすごいなーと思うけど。」
チラリと目が合う。
「自分の子はかわいいからなー、ね、咲良ー。」
私はちょっと気まずさを感じて咲良に声を掛ける。
咲良はよだれを垂らしながらアウアウ言うだけ。
「なんか、あの頃男に好かれることばっか考えてた美織より、今の母ちゃんになった方がずっといいわ。」
「え?」
驚いて思わず笹崎を見る。
笹崎は笑ってる。
「そんなこと言って、高1の入学した直後に私に告白してきたじゃん?」
「お、お前、そんなことまだ覚えてたのかよ。」
笹崎が吹き出す。
「いや、あの頃は美織すげえ可愛かったもん。今とは違って。」
照れ隠しにそんなことを言う。
さらに思い出したように続けた。
「そうだ、そういうお前だって話したこともない平良に一目惚れしてたじゃねえか。」
「まー、イケメンだし、頭いいし、野球うまいし?」
「はいはい、そうですか。」
そんな懐かしい話をしてるうちに頼んだ商品が運ばれて来る。
咲良がうどんを見て嬉しそうにテーブルを叩く。
私はうどんを細かく切りながら話を続ける。
「笹崎、ありがとうね。」
「ん?なにが?」
「笹崎だけだよ、振った後も何もなかったように友達でいてくれたの。」
笹崎はコーラを飲みながら「おー」とだけ言った。
そして私からうどんの器を奪う。
「全然食べれてねえじゃん、食えよ。」
笹崎は細切れになったうどんをスプーンで咲良に食べさせる。
慣れた手つきだ。
私は子どもを産んでから、すべて子ども優先で生きてきた。
子どもがまだご飯食べ終わってないのに、ご飯食べるなんて。
必死に溢れ出しそうな涙を我慢する。
久しぶりに食べたお店のハンバーグ。
すごく美味しくて、また泣けた。