幸福音
「弾いてくれないなら、この動画どうしようかなぁ」
携帯と俺を交互に見つめる椎名。
こいつは絶対。
「拡散しちゃおうかなぁ」
って、言うんだろうなぁああ!?
分かってたよ!
俺でも、そのくらいの予想は出来るよ!?
椎名の目は笑っていなかった。
こいつ、絶対拡散するよな!?
「弾いてくれるなら、拡散は、」
「弾きます」
……負けた。
廊下でうなだれる俺。
廊下で飛び跳ねる椎名。
周りから見たら、『なんだ、あいつら』ってなるだろうな。
ははっ。
乾いた笑いしか出てこない。
「じゃあ、今日の放課後。音楽室ね?」
椎名は俺を残して教室に戻っていった。
絶対、音楽室になんて行かないからな。
「あ。来なかったら、拡散だからね?」
……喜んで行かせていただきます。
携帯と俺を交互に見つめる椎名。
こいつは絶対。
「拡散しちゃおうかなぁ」
って、言うんだろうなぁああ!?
分かってたよ!
俺でも、そのくらいの予想は出来るよ!?
椎名の目は笑っていなかった。
こいつ、絶対拡散するよな!?
「弾いてくれるなら、拡散は、」
「弾きます」
……負けた。
廊下でうなだれる俺。
廊下で飛び跳ねる椎名。
周りから見たら、『なんだ、あいつら』ってなるだろうな。
ははっ。
乾いた笑いしか出てこない。
「じゃあ、今日の放課後。音楽室ね?」
椎名は俺を残して教室に戻っていった。
絶対、音楽室になんて行かないからな。
「あ。来なかったら、拡散だからね?」
……喜んで行かせていただきます。