もしこの気持ちを伝えたなら
「「おおー!」」

男子の歓声があがる。
と同時に

「はい、俺も、俺が満点とったら付き合って〜」
「「俺も!」」
男子が次々に手を上げる。

「佐藤、お前じゃ無理だよ。あっきーくらい頭が良くないと」
「なんだと優馬、わかんねーじゃんか」
「「いや、お前じゃ無理だろ」」

ホント男子って馬鹿よね〜千華先生と付き合えるわけないじゃない。
なんて後ろから女子の声が聞こえた気がするが俺たちはお構いなしだ。馬鹿と言われたって仕方ない。男なんてこんなもんだ。

「はいはい、冗談だから。馬鹿言ってないで、勉強しなさい」

俺たちの馬鹿なノリを適当に流して先生は教室を去っていく。先生と去り際に一瞬目が合った、気がした。
なんだか含みのある表情だった。気のせいか?
しかし、俄然やる気が出てきた。本当ではないだろうけど、なんか今日のテスト死ぬ気でやるしかない。

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