1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ
最近LINEも減ってきたし、眠い、寒いとかばっかりだもんね
帰って買い物行こう、家の事してたら海斗くんの事は忘れてるし
菜々美は教室を出た
「なぁ、海斗、今日、菜々美ちゃん元気なかったよね」
「そっか?亮太も思った?」
「うーん、俺はずっと成田の事を見てる訳じゃないからな」
「見るなよ、ばーか(笑)」
「俺の女の子の観察力は半端ないよ(笑)」
剣也らしいと海斗は思った
「でもさ……」
亮太が言った
「前より教室でも話してなくない?」
「んー、どうだろ、春に比べたら確かに委員の仕事が少ないからそう見えるんじゃないか?」
「まあ、それもあるか」
バレンタインデーは部活の帰りに菜々美の家に寄った
琴ちゃんと一緒に手作りチョコを貰った
ゆっくりしたかったが夜に用があり、すぐに帰った
タイミングが悪いなとは海斗も少し思わなくもなかった
学年末テストも終わり早くも1年が終わろうとしていた
昼休みに朝香に聞かれる
「春休みは海斗くんとどっか行かないの?」
「んー、特には、部活の予定をまだ貰ってなくて、忙しいみたいなんだよね
冬休みも会ってない……」
「何言ってんの、時間は作るものよ」
美咲が言うと明日香に突っ込まれる
「珍しく美咲がまともな事を言ってる……」
「だって、私なら耐えられないんだもん」