1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ
「菜々美ん家の事情はわかるけど、2人きりにならないとキスもできないじゃーん」
美咲は自分の事のように話す
「男ってさかってくるんじゃないのぉ?」
キス……さかる……はっ、私とシタのがよくなかったから?
確かにあれからだ……
美咲は自分の事のように話す
「まあまあ、美咲じゃないんだから…
菜々美と海斗くんがいいなら全然いいんだからね
美咲と朝香の言うことを真に受けたら駄目だよ」
菜々美は頷いた
女子トークに花が咲いたが私は自分からは行動する事はなく終業式を迎えた
1人で帰っていると剣也くんに会う
「菜々美ちゃん、今帰り?」
「うん、部活でしょ、頑張ってね、2人はもう行ったよ」
「HRが長引いてさ」
そっか、1組は基本クラス替えがないけど
そうだよね、他のクラスは……
「じゃあ、また新学期にね」
「菜々美ちゃんは練習は見に来ないの?」
「それは剣也くんのファンでしょ」
「彼女が見に来ちゃいけなくもないよ、この間から海斗の事を見に来てる子がいるよ」
「えっ?」
「海斗から聞いてないの?」
そう言えばこの間呼び出された話をしてないや
その子かな
「私……どうだったかな、忘れちゃった
じゃあ急ぐからまたね」
急ぐのは本当だ、だって2人も終業式だから……
「姉ちゃん!」
「な、何?」
「包丁持ってる時にぼーっとしてると危ないよ最近元気ないし」
「そう?」
「お兄ちゃんが来ないから?ケンカした?」
「してないよ、教室では話してるよ」